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第2回 あらゆるチャネルで顧客に「嬉しい体験」を
今後の競争優位の源泉となる顧客経験価値はどこで生まれるのだろうか。それは、Web、コールセンター、店舗、放送、街頭広告など、顧客と企業との接点、つまり企業が顧客のために用意したさまざまなチャネルのインタフェースで生まれる。つまり、インタフェースの顧客経験価値を高めることが、コモディティ化の波から逃れ、競争優位性を高めるための原動力となる。 一言でインタフェースといってもさまざまだ。店舗の窓口のように直接“人”がインタフェースとなる場合もあれば、コールセンターのように“人”と“機械”の両方がインタフェースとなる場合、WebやATM(現金自動預け払い機)のように“機械のみ”がインタフェースとなる場合がある。 これらインタフェースとITの関係を見ると、“人”がインタフェースとなる店舗やコールセンターでは、“人”を支援するIT(ナレッジマネジメントやサービス・リゾルーション・マネジメントなど)が必要になるし、“機械”がインタフェースとなるWeb、ATMでは、Webそのもの、ATMそのものの顧客経験価値を高めるIT(リッチ・クライアント、仮想世界、サイト最適化、音声認識など)が必要となってくる(図1)。
Webを通じて顧客体験価値を高めるIKEAWebという“機械”のインタフェースの顧客経験価値を高めた事例にIKEAがある。IKEAは、デザイン性の高さと低価格で人気を集めるスウェーデン発の家具専門店である。日本にも2006年に南船橋のザウス跡地に第1号店をオープンしている。 IKEAのWebサイトは、さまざまなIKEAの商品を閲覧できるだけではない。3D技術を使った間取りデザイン用リッチ・クライアントをダウンロードでき、自宅の間取りに合わせてIKEAの家具を配置することができるようになっている(図2)。
顧客が家具を購入する前に気にすることの1つに、その家具が自宅の間取りに合っているかどうかが挙げられる。「実際に購入して、部屋に置いてみなければ分らない」という状況では、顧客は二の足を踏むだろう。IKEAのリッチ・クライアントは、この部分の顧客経験価値を改善している。 さらに、このツールで購入を決めた商品のリストを印刷し、店舗に持参すると、店舗スタッフが購入リストに従って倉庫から商品を出してくれる。IKEAでは、この作業は本来顧客自らが行うものであり、ちょっとした“VIP気分”になる。また、店舗スタッフが倉庫から商品を出している間、店舗内を見て回れるし、コーヒーで小休止することも可能だ。IKEAから見れば、さらなる追加購入も期待できるというわけだ。 IKEAは、Webでの顧客経験価値を向上させつつ、店舗での顧客経験価値も同時に向上させた好例と言えよう。 ちなみにIKEAは仮想世界「セカンドライフ」にも進出している。セカンドライフは、購入前の顧客経験価値を高めるチャネルとして有効だ。今後、セカンドライフを活用した経験マーケティングが広がりを見せる可能性は十分ある。
>>チャネル間で統一感のある顧客経験を
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