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受注事例の徹底研究でビリからトップへ大躍進---アイル 坂東 哲也氏
出典:日経ソリューションビジネス2007年11月15日号
70ページ
(記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります)
今年で入社5年目。3年目にして東京営業部のトップに立ち、翌年もその地位を譲らなかった。同社には毎月ごとに成績の良かった営業担当者や、特別な働きをした間接部門の社員を社長が食事に招く「社長会食」という習慣がある。坂東は20回以上の招待経験がある、まさに常連メンバーだ。 今でこそトップ営業の坂東だが、1年目は1件も受注できなかったという。いいところまで行きながら、契約にたどりつけない。何とかしようと手紙を書いたり、商談中に熱くなって涙を見せたり、必死に営業したがすべて空回りした。 「自分は営業向きではないのかも」と落ち込んだ坂東。それが上向きに転じたきっかけは、どんな顧客がシステムをどう使っているか、どの機能をどのような趣旨で活用しているかなど、先輩たちの過去の受注事例を徹底的に調べたことだった。待ちに待った初受注の知らせは2年目の4月の土曜日に、坂東の携帯電話にやってきた。 営業活動に当たり、坂東は初期訪問を特に重視している。顧客が持つ商品の特性、原材料の調達状況などを最初から徹底的にヒアリング。早ければ二度目には、経営的な視点まで入った緻密な提案を示す。最初の時点で競合他社がついて来れないところまで一気に持っていくのが、坂東流営業の極意だ。 商談に際しては、できるかぎり自分の“素”を出すようにしている。自分が正直になってこそ相手も正直になってくれると考え、できないことはできない、意味のないことは意味がない、と正直に言う。その代わり約束したことは全力で守る。 以前の坂東は、契約が取れたときに喜びを感じた。今は既存顧客に「君に会えてよかった」と言われたときに達成感を感じる27歳である。 =文中敬称略
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