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日経コンピュータ

富士通がERP戦略を転換、SOAでSAP製品を取り込む

2007/10/24
島田 優子=日経コンピュータ
出典:日経コンピュータ 2007年5月28日号  17ページより
(記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります)

富士通はERP(統合基幹業務システム)パッケージ事業の新戦略を打ち出した。自社製品の「GLOVIA」中心の考えを捨てる。SOA(サービス指向アーキテクチャ)を取り入れ、サービス化した機能単位で、独SAPや米オラクルの製品と組み合わせて提供する。

 「SAPやオラクルのERPの機能を検討しながら、GLOVIAブランド傘下の製品を整理していく。他社製品のほうが優れていると判断した場合には、そちらを採用する可能性もある」。富士通の東純一 産業・流通ソリューション本部本部長代理はこう話す。

 富士通はGLOVIA中心のERP戦略を全面転換する。新戦略では、ソフトをサービスとして扱うSOAの技術を利用し、複数のパッケージをあたかも1つの製品のように見せることで実現する。

 同社は、これまで単体のソフトして自社のERPパッケージで提供していた機能を、Webサービスとして扱えるようにする(図)。これにより、サービスの受け口を用意さえすれば、富士通製品の枠を超えて、必要な機能を利用できるようになるという。

図●富士通が発表したERPの新体系。他社製ERPも含めて、1つの製品として利用できるようになることを目指す
図●富士通が発表したERPの新体系。他社製ERPも含めて、1つの製品として利用できるようになることを目指す

 第1弾として、SAP製品と連携させる。今年中には、富士通製品とSAP製品を連携可能にする予定だ。GLOVIAブランドの需要計画立案ソフトと原価計算ソフトをSAPのミドルウエア上で動作可能にする。

 東本部長代理は、「大企業向けで最も顧客に受け入れられているERPはSAPのもの。サービス化する機能の粒度や、価格体系などをSAPの製品に合わせていくことも考えている」と話す。

 富士通は、相互接続検証などについて、独SAPやSAPジャパンとすでに話し合いを開始。08年1月に稼働予定の、富士通社内の販売管理システムにSAPジャパンの「SAP CRM」を、顧客マスターの統合には日本オラクルの「Oracle Customer Data Hub」を採用し、実際にシステムを開発しながら実証を進めている。

 サービス化したアプリケーションを、1つのパッケージのように利用するための基盤製品も強化する。2007年6月末には、サービス化したアプリケーションを管理するためのリポジトリ「Centra Site」を出荷する予定だ。

 07年末までには、トランザクション・データを一元管理するためのデータベース「企業総活動記録 GLOVIA/Business Activity Recorder」を加える。複数のWebサービスを連携させるために使うESB(エンタープライズ・サービス・バス)の「Interstage Service Integrator」は、06年7月に出荷済みである。ただし、基盤製品も「自社製にはこだわらない」(東本部長代理)という。

 戦略転換に伴って富士通は、自社で提供するGLOVIAブランドのERPの統合に乗り出す。同社には、中堅企業向けの「GLOVIA smart」や「GLOVIA-C」、会計ソフト「GLOVIA/SUMMIT」など、5種類以上の製品がある。

 これまでは対象とする市場や機能に重複が少なくなかった。他社製品との連携と同時に、サービス化によって製品群を統合し、GLOVIAブランドの競争力を強化する。

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