第3回 ボットによる攻撃を実験で再現,ユーザーを襲った七つの災厄
出典:日経パソコン 2006年8月14日号
(記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります) パソコンにひそかに忍び込むボット。それを仕込んだ攻撃者の目的は、大きく2つある。感染パソコンから情報を抜き出すことと、第三者へ攻撃を仕掛けるための踏み台(経由地)にすることだ。これ以外に、ユーザーの意図しないプログラムを感染パソコンで勝手に動かすことで、ユーザーを巧みにわなに誘い込むことを考えている可能性もある。
本誌では、読者のみなさんに代わり、Telecom-ISAC Japanと、そこに参加しているラックの監修の下、本誌編集部内にボットネットを構築し、ボットの攻撃を実際に試してみた。 攻撃者は、ボットに感染したパソコンで、ありとあらゆることができる。その中から代表的なボットの機能を7種ピックアップし、攻撃内容を調べた。その結果を基に、読者のみなさんに、あたかも被害者になったつもりで、ボットの恐怖を体験していただこう。 (1)キー入力が筒抜け山田さんは、ダイビングが大好きで、来週から沖縄の海へ潜りに行く計画を立てている。ダイビング用の商品は、日ごろからひいきにしているネットショップでもっぱら購入している。その日も、ネットショップで新しいフィンを注文した。 早速、山田さんは購入した商品の代金をインターネットバンキングで業者に振り込み、その後、業者に「25日に振り込みましたので、確認をお願いします」とWebメールで連絡した。 実はこの間、攻撃者は山田さんのパソコンの操作状況をひそかに見ていたのだ(図2)。パソコンを使う以上、キーボードを使うことは避けて通れない。そのキーボードで打ち込んだ内容が、ボットを通じてすべて攻撃者に筒抜けになってしまう。インターネットバンキングやWebメールだけでなく、メールに書いている内容、閲覧するWebサイトの情報など、パソコンでのキーボード入力情報が、すべて知られてしまうのだ。「keylog on」という、たった一つの指令をボットに送るだけで、次から次へとキー入力情報が手に入る。これらの情報を基に、攻撃者は不正アクセスを行い、金銭をかすめ取ろうとする。
>>(2)コピペも無力
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