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| 図1●Stateless Linuxの利点 (1)すべてのマシンの状態を把握可能,(2)ソフトウエアの更新やセキュリティ対策が容易,(3)マシンの追加や入れ替えが比較的簡単――などの利点がある。 [画像のクリックで拡大表示] |
Stateless Linuxは,図2のような構成になる。階層的には,個々のマシンである「Stateless Client」と,Stateless Clientの設定や動作状態を管理するサーバー「Stateless Server」で構成する,クライアント/サーバー・システムである。
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| 図2●Stateless Linuxの構成 各クライアントやサーバーの設定や状態を管理するサーバー「Stateless Server」と「Stateless Client」で構成される。 |
Stateless Serverは,Stateless ClientのOSやアプリケーションを1つのファイルにまとめたイメージ(これを,「OSのイメージ」と略す)を一元管理する。このOSのイメージとは,具体的には,Linuxマシンの稼働に不可欠な「ルート・ファイル・システム」である。
Stateless Clientには,ネットワーク経由でOSを起動するタイプと,ローカルのハード・ディスクからOSを起動するタイプの2種類がある。ネットワーク経由でOSを起動するタイプは,ディスクレスにすることが可能だ。
2種類のStateless Clientが,どのようにStateless Serverに管理されるかを具体的に説明しよう。
(1)ネットワーク経由でOSを起動
ネットワークからOSを起動する場合,ネットワーク・インタフェースおよびBIOSが備えるネットワーク・ブート機能「PXE(Preboot eXecution Environment)」または同様の仕組みを用いて,Stateless Server上にあるカーネルを読み込んで起動する。
起動を開始したカーネルは,ネットワーク経由でOSのイメージをルート・ファイル・システムとしてマウントする。これで,Stateless ClientがLinuxマシンとして稼働する(図3)。
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| 図3●ネットワーク経由でOSを起動する ネットワーク・インタフェースのハードウエアおよびBIOSが備えるPXE(Preboot eXecution Environment)機能などを用いて,カーネルを起動する。起動したカーネルはネットワーク経由でOSのイメージをルート・ファイル・システムとしてマウントする。 |
なお,OSのイメージをルート・ファイル・システムとしてマウントする際は,書き込み禁止にする。これは,どのStateless Clientでも同じOSイメージで動作させるためだ(図4)。個々のStateless Clientで異なる設定やデータなどは,Stateless Server側に別途保存される。
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| 図4●OSのイメージは書き込み禁止でマウントする これによりStateless Clientで共有するOSイメージを同一に保てる。 |
ルート・ファイル・システムをネットワーク経由でマウントする方法は,3種類ある(図5)。(1)OSのイメージを格納したディレクトリを, NFS(Network File System)でマウントする,(2)OSのイメージをファイルとして用意し,ループバック・デバイスとしてディレクトリにマウントし,さらにNFSでマウントする,(3)OSのイメージを格納したディスクをiSCSIによって直接マウントする,である。
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| 図5●ルート・ファイル・システムをネットワーク経由としてマウントする方法 (1)OSのイメージを格納したディレクトリをNFSでマウントする,(2) OSのイメージをファイルとして用意し,ループバック・デバイスとしてディレクトリにマウントし,さらにNFSでマウントする,(3)OSのイメージを格納したディスクをiSCSIによって直接マウントする,の3形態がある。 [画像のクリックで拡大表示] |
(2)ローカルHDDからOSを起動
ローカルのハード・ディスクからOSを起動する場合は,通常のPCやサーバーのローカル・ハード・ディスクからLinux OSを起動するのと同様である。ただし,カーネル起動時には,Stateless Server上に配置したOSのイメージと,ローカル・ハード・ディスク上のOSのイメージが比較される(図6)。
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| 図6●ローカルHDDからOSを起動する Stateless Server上に配置したOSのイメージとローカル・ハード・ディスク上のOSのイメージが比較される。異なる場合には,同一になるように同期処理が実行される。 [画像のクリックで拡大表示] |
Stateless Server上のリモートのイメージと,ローカルのイメージが異なる場合には,同一になるように同期処理が実行される。同一であることが確認できれば,ローカル・ハード・ディスク内のOSのイメージをルート・ファイル・システムとしてマウントする。これで,Stateless ClientがLinuxマシンとして稼働する。
なお,ネットワークからOSを起動した場合と同様に,ローカル・ハード・ディスクからOSを起動した場合でもルート・ファイル・システムは書き込み禁止でマウントされる。これならOSのイメージが変更されることはない。個々のStateless Clientで異なる設定やデータなどは,先ほどと同様にStateless Server側に保存される。