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Windowsテクノロジ徹底解説

Microsoftに対するEUの反トラスト法訴訟が業界に与えた影響

訴訟に値する次の敵は誰か

Paul Thurrott 2007/10/11 ITpro
 国際的な組織が反トラスト法に関して,Microsoftのような米国の巨大企業に厳格な制限を課していることを考えると,米国に住む私は少し不安に感じる(関連記事:Microsoft,EUの独禁法違反訴訟で敗訴,制裁金6億ドル)。だが,不安に感じるべきではないのだ。Microsoftの法律顧問であるBrad Smith氏が,急遽行った記者会見で述べたように,欧州は,同社の雇用やパートナー,そして研究開発投資にとって極めて重要な分野であるだけでなく,市場としての重要性もますます増してきている。

 そして,これはおそらくもっと大事なことなのだが,Microsoftを相手取ったEUの反トラスト法訴訟は,Microsoftがこれまで米国内で対処してきたどんなことよりも,重要な案件になっている。消費者と競争を支持するというEUの断固とした姿勢のおかげで,EUは,この先数カ月,数年にわたってMicrosoftの製品に最も大きな影響を及ぼす統治機関として,存在感を増してきた。Windows Vistaのときと同じように,Microsoftは今後,重要な製品についてはEUの規制当局の意見を聞かなければならないのだ。

 EUがMicrosoftに対して起こした訴えの根幹には,二つの大きな懸念がある。そして,最初のEUの裁定から4年,EUがMicrosoftに関して最初の正式な苦情の申し立てを受理してから9年が経過した今日,これらの懸念が未だにくすぶっているかどうかを議論するのは,意義のあることかもしれない。

Microsoftに対するEUの懸念その1:Media Playerのバンドル

 第一に,MicrosoftはOS市場における支配的立場を乱用して,Windows Media Player (WMP)をWindows OSに違法にバンドルしたことをとがめられた。この申し立ては,Internet Explorer (IE)やその他のいわゆるミドルウエアに関して,米国や世界中のその他の市場でMicrosoftに向けられた,同社が製品を不正にバンドルしている,という申し立てによく似ている。

 EUとの反トラスト法訴訟で下された裁定の順守要件の一環として,Microsoftは,WMPソフトウエアを搭載していないWindows XPとVistaの「Nバージョン」をそれぞれ発売した。これらのバージョンの販売価格は同じ製品の完全バージョンと全く同じで,売れ行きはよくない。

 WindowsのNバージョンの売れ行き不振がEUの判断の誤りを証明しているように思えるが,判断の是非を評価する根拠としては,WMPの市場占有率のほうが適当かもしれない。WMPは,2004年から2007年の間に,市場占有率を大幅に拡大しただろうか?

 Nielsen/NetRatingsによると,WMPは現在メディア・プレーヤー・ソフトウエアの分野で,50パーセントのシェアを誇っている。これは,5年前のシェアと比べると,大幅に高い。しかし,WMPのシェアは,ここ1年間でたったの2パーセントしか増えていないのだ。もちろん,その最大の原因はAppleのiTunesだ。iTunesは現在,市場の19パーセントを支配している(これは,WMP,そして22パーセントのシェアを持つRealNetworksのRealPlayerに次いで3番目のシェアだ。RealPlayerのシェアは,年々着実に減少している)。iTunesの昨年の成長率は,何と48パーセントだった。

 それでは,MicrosoftがWindowsにWMPをバンドルすることを強制されなくなったことだけが原因で,AppleのiTunesは急激に成長したのだろうか? もちろん,そんなことはない。ここ数年間における,MicrosoftのWindows N製品の売り上げは,ほんのわずかだ。一方iTunesは,急激な成長を果たした。皮肉なことに,それはAppleが生み出した製品バンドルのおかげだった。高い人気を誇る同社のiPodポータブル・メディア・プレーヤーのユーザーは,iTunesを使うことを要求されるのだ。Appleの今月初めの報告によると,同社はこれまでに1億1100万台以上のiPodを販売し,6億以上のiTunesを電子的に配布したそうである。

 もちろん,メディア・プレーヤーに関してEUは,支配力乱用の特定の事例ではなく,広い範囲での製品バンドル問題を重視する,という立場に立っているのかもしれない。Windowsのような独占製品における違法なバンドルに対して,EUが厳しい制限を課したことが原因で,同社は他の技術や製品をバンドルしなくなったし,これからもそういうことはしないだろう,と主張する人もいるかもしれない。

 確かに,XPとVistaの両方にバンドルされた製品を表面的に調べただけだと,Windowsから分離できないコードに対するMicrosoftの態度が,劇的に変化したように感じるだろう。今日,多くの製品とサービスは,OS自体に直接バンドルされるのではなく,同社のWindows Liveオンライン・サービス経由のオプション・ダウンロードとして公開されている。この変化によって,現在のWindowsでは,ライバルや消費者の選択肢が以前よりも広がっている。

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