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光ファイバがクマゼミ対策で進化溝なしケーブルで産卵による通信障害防止,“生木風”の最新型も
出典:日経コミュニケーション 2007年9月15日号
38ページより
(記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります) 西日本の通信事業者は毎年夏,クマゼミの産卵に頭を悩ませている。光ファイバ・ケーブルに卵を産み付けられ,通信障害が発生しているためだ。このためNTT西日本は,新設時にセミ対策に工夫を凝らしたケーブルを採用するようになった。セミの習性に着目して産卵を防ぐ工夫を凝らした新型ケーブルも登場した。 毎年7月から9月ころ,西日本地域では数百本もの光ファイバ・ケーブルが意外な原因によって損傷している。クマゼミの産卵である。 防護壁で覆い心線を守る
主に西日本に生息するクマゼミは,枯れ木に産卵する。その習性が災いし,ケーブルを枯れ木と勘違い。ケーブルに産卵管を突き刺して,光ファイバの心線を傷つけてしまい,通信障害が発生するようになった(写真1)。 NTT西日本では2005年,2006年にそれぞれ約1000件ずつ,電力系通信事業者のケイ・オプティコムも2006年に約200件の被害を受けた。2007年も同程度の被害が見込まれるという。 このため通信事業者各社はケーブルの改良に取り組んでいる。例えばNTT西日本は2004年以降,ドロップ・ケーブルを2回改良してきた(図1)。
まず,光ファイバの心線を取り出しやすくするためのノッチ(溝)をなくした。クマゼミがノッチを利用して産卵管を突き刺していたためだ。2006年からはさらに,心線の周りを樹脂製の防護壁が覆う構造にした。 NTT西日本によると,新設時はすべて改良ケーブルを採用しているという。FTTHの新規契約数の伸びと比べて損傷の件数は増えていないことから,一定の効果を上げているようだ。 生木と勘違いさせて産卵を防ぐ一方,タツタ電線が4月に通信事業者向けに発売した「せみタフ!」は,被覆材を変えた。一般のケーブルがポリエチレンを使うのに対し,ポリウレタンを採用した。 これは,「クマゼミは生木には産卵しない」という習性に着目したもの。生木に近い感触の素材としてポリウレタンを選んだ。「3年間のフィールド試験では,クマゼミによる損傷が全くなかった」(タツタ電線)。 ケーブルにノッチがあり,心線が取り出しやすい。コストもほぼ同じという。ポリウレタンはポリエチレンよりも高価だが,セミ対策の加工を施す手間が省けるためだ。 連載新着連載目次へ >>
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