企業を熱くする最新テクノロジ


テレパソロジー(遠隔病理診断)
遠隔地の病理医が手術中に診断,ネットワークの進化で本格普及へ
 ネットワークの進化と並行してテレパソロジー(遠隔病理診断)の実用度が高まっている。ブロードバンドが広がり,手軽に動画を伝送できるシステムが登場したことで,手術中の患者の検体を基に遠隔地から診断を下すことさえ可能になった。
ネットワークを介してリアルタイム診断  
ブロードバンドの普及とともに発展  
動画とバーチャル・スライド方式が登場 
一刻を争う手術中の診断には動画方式 


XCAP(XML configuration access protocol)
HTTP/XMLでファイル操作,柔軟性武器にNGN時代の主役に
 HTTPとXMLを基盤に連携が進むネットワーク・アプリケーション。その渦中において,設定情報を読み書きするプロトコルとして急浮上したのが「XCAP」だ。用途はアドレス帳やプレゼンス・リストなど多岐にわたり,国際標準化機関が策定中の「NGN」仕様の一翼をも担う。
SIP上でのデータ操作の本命 
WebDAVより高機能でACAPより軽量 
HTTPを使い対象を指定して操作 
NGNのインタフェースの一部に採用 

マルチアンテナ
複数アンテナで同時に送受信,無線の高速化を後押し
 数十M~数百Mビット/秒をという有線並みの高速・大容量をワイヤレス環境にもたらす基盤技術がマルチアンテナである。複数のアンテナを効果的に利用することで,高速・大容量化だけでなく,信頼性・安定性の向上や伝送距離の延長といった効果も引き出せる。
モバイルWiMAXや3.9G携帯などが採用 
ダイバーシティとビーム・フォーミング 
同じ周波数を使い複数端末と通信するSDMA 
通信速度を数倍にするMIMO 

WAN高速化装置
アプリのレスポンス向上に威力,キャッシュなど駆使して遅延克服
 サーバー集約が進む中,「ブロードバンド化したのにアプリケーションのレスポンスが向上しない」--という現象が発生することがある。そんな問題をWAN高速化装置は解決できる。キャッシュや特定アプリケーションの通信を高速化する仕組みで,WAN内の遅延を克服するのだ。
[前編]キャッシュと通信手段の効率化で遅延に対処 
[後編]「机上判断」と「実機検証」で選択すべき,適用方法は3パターン 

LLDP(IEEE 802.1AB)
近隣ノードを自動検知,機器設定の自動化とも連係
 ネットワークに接続された機器を自動検知するプロトコル「LLDP」に対応したネットワーク機器やIP電話機が増えている。LLDPは企業ネットの運用管理業務の効率化だけでなく,機器設定の自動化にも活用できる。LLDPのメリット,仕組み,活用例を解説する。
第1回 近隣ノードの自動検知で企業ネットの運用管理を効率化 
第2回 仕組みは,管理情報をマルチキャストで送信するだけ 
第3回 IP電話機の接続を検知してLANの設定を自動化 
第4回 Windows Vistaが搭載する近隣探索プロトコル「LLTD」 

オーバーレイ・マルチキャスト
マルチキャストをアプリで手軽に,多様な実装で安定配信を目指す
 多数のユーザーに映像などをIPネットワークで同時配信する技術にIPマルチキャストがある。これとほぼ同様の効果をIPマルチキャストに頼らずに実現する技術が,オーバレイ・マルチキャストだ。個々のパソコンで動作するアプリケーションが中継処理を実行する。
第1回 マルチキャストをアプリで手軽に,映像の同時送信で活用 
第2回 商用化済みシステムが複数,実装方法は多種多様 
第3回 配信網の安定化に工夫,トラフィック削減の達成例も 

COMPUTEX TAIPEI 2007報告
WiMAX関連製品が早くも登場,11nは40MHz幅対応機並ぶ
 アジア最大のICT関連展示会であるCOMPUTEX TAIPEI 2007は,ネットワーク機器の展示が目白押しだった。モバイルWiMAX関連機器が登場し,無線LAN機器はIEEE 802.11n準拠製品が主流となった。802.11nで40MHz幅を使える「ドラフト2.0」対応製品も多かった。

Interop Las Vegas 2007報告
検疫ネットに新しい波,ゼロデイ/標的攻撃の防御に光
 ネットワーク接続時に端末の状態を検査し,治療する検疫ネットワーク。Interop Las Vegas 2007では,これまで問題とされてきた異種ベンダー間の相互接続性の確保への道筋と,新手の攻撃から身を守る技術の姿が見えてきた。現地レポートでお届けする。