長谷 和幸(ながたに かずゆき)
アイテック情報技術教育研究所 主席研究員

 テクニカルエンジニア(ネットワーク)試験でよく出題される計算問題に,「待ち行列」と「トラフィック計算」がある。特に最近は,IP電話の普及と共にトラフィック計算の問題が出題されるようになってきた。

 これら,待ち行列とトラフィック計算の問題は,ポイントさえつかめれば,ほとんど正解できるようになる。今のうちにしっかり基礎固めをしておくことが大切だ。

今日の問題

問1 単一処理を行うオンラインシステムがある。トランザクションは1秒当たり平均0.6件到着し,このトランザクションに対する平均サービス時間は750ミリ秒/件である。このオンラインシステムの処理に,M/M/1の待ち行列モデルが適用できるものとするとき,1トランザクション当たりの平均応答時間は約何秒か。

ア 0.45   イ 0.61   ウ 1.25   エ 1.36

(平成17年度秋期テクニカルエンジニア(ネットワーク)試験の午前問4)

問2 あるオンラインリアルタイムシステムでは,20件/秒の頻度でトランザクションが発生する。このトランザクションはCPU処理と4回の磁気ディスク入出力処理を経て終了する。磁気ディスク装置の入出力処理時間は40ミリ秒/回であり,CPU処理時間は十分に短いものとする。それぞれの磁気ディスク装置が均等にアクセスされるとしたとき,このトランザクション処理には最低何台の磁気ディスク装置が必要か。

ア 3      イ 4     ウ 5     エ 6

(平成16年度秋期テクニカルエンジニア(ネットワーク)試験の午前問6)

問3 180台の電話機のトラフィックを調べたところ,電話機1台当たりの呼の発生頻度(発着呼の合計)は3分に1回,平均回線保留時間は80秒であった。このときの呼量は何アーランか。

ア 4    イ 12    ウ 45    エ 80

(平成17年度秋期テクニカルエンジニア(ネットワーク)試験の午前問37)

問4 1時間当たりの平均通話回数が60で,平均保留時間は120秒である。呼損率を0.1にしたいとき,必要な回線数は最低幾らか。ここで,表中の数値は加わる呼量(アーラン)を表す。

ア 3    イ 4     ウ 5     エ 6

(平成16年度秋期テクニカルエンジニア(ネットワーク)試験の午前問36)

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