●名称:Freespire 2.0
●提供元:Freespire project(米Lindows社)
●URL:http://www.freespire.org/
●対応機種:PC AT互換機

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 Freespire projectは2007年8月8日(米国時間),同社が開発するLinuxディストリビューションの「Freespire 2.0」を公開しました。Freespireは米Linspire社が開発するディストリビューションのLinspire(旧Lindows)をコミュニティ・ベースで開発した無償のLinuxディストリビューションです。「Ubuntu 7.04」がベースになっています。

 Freespireの特徴としてCNR(Click 'N' Run)があります。CNRとはLinspire社が提供しているサービスの「CNR Service(http://cnr.com/)」で公開されているパッケージをクリックするだけでインストールできる仕組みです。Webページ上から必要なアプリケーションを探し出して簡単にインストールが行えます。

 また,オープンソースで公開している無償アプリケーションについては無料で入手できるほか,オフィス・スイートの「StarOffice」やWindowアプリケーションをLinux上で動作させる「Win4Lin」などの有償アプリケーションを購入することも可能です。


インストールの前に

 インストール時にトラブルを避けるには,事前の準備が欠かせません。作業に取り掛かる前に次の5点を確認してください。

 (1)インストール作業の前に,CD-ROMから起動するようパソコンのBIOSを設定します。また,Freespireでは起動フロッピのイメージは同こんされません。

 (2)マルチ・ブート構成にする場合は,あらかじめWindowsの起動ディスクを作成しておくことをお勧めします。Linuxのインストールが正常に終了しなかったときにWindowsを起動するには,この起動ディスクが必要な場合があるためです。Linuxを削除してWindowsだけが起動するように戻すときには,ハード・ディスクの先頭領域にあるMBR(マスター・ブート・レコード)に,Windowsを起動するプログラムを書き込む必要があります。それには,Windowsの起動ディスクを使って起動し,コマンド・プロンプトで「fdisk /mbr」を実行します。Windows XP/2000/Vistaの場合は,Windows回復コンソールを利用します。回復コンソールが起動したら,Windows 2000/XPの場合は「fixmbr」,Windows Vistaの場合は「bootrec /FixMbr」,「bootrec /RebuildBcd」の順に入力します。

 (3)使用するパソコンによっては,Linuxをインストールしただけでは利用できないデバイスがあります。例えば,TVキャプチャ・ボードや無線LANなどです。ベンダーなどがLinux対応ドライバを公開している場合があります。こうしたドライバのインストール方法については,ベンダーの Webページを参照ください。

 (4)Freespireでは,インストールCDに厳選したアプリケーションのみが付録されています。これ以外のアプリケーションを利用したい場合は,ユーザー自身がインストール作業を行う必要があります。アプリケーションは「CNR」を利用して追加が可能です。

 (5)Freespireは,インストールCDからインストールしただけでは日本語の表示や入力が行えません。もし,日本語環境を利用したい場合は,CNRを利用して必要なパッケージをインストールする必要があります。