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アメリカを読む

[社会責任(CSR)の今]
モーガン・スタンレーに政治献金額を公表させた
社会責任投資家たち

2007/09/20 ITpro

斎藤 槙
ASU International社代表


 私は現在、アメリカのロサンジェルスで、企業の社会責任(CSR)のコンサルティングを手がけるASU International社の代表を務めている。

 企業の社会責任(CSR)について学びたいと思い、ニューヨークのコロンビア大学国際関係大学院で修士号を取得した。それから企業の社会責任度調査・格付けを行うシンクタンクでコンサルタントとして働いたり、インターネットを通じて企業とNPO、市民をつなぐことを目的としたドット・コム企業の共同設立者に加わったりした。現在はロサンジェルスに移り、CSRコンサルタントとして活動を続けている。

 この連載では、米国のCSR事情をはじめ、日本と米国とのビジネス環境や社会制度の違い、生活者の消費行動で興味深く思った点など、いろいろ書いていきたいと思う。今回は、米国の社会責任投資(SRI)事情について最近思うところを紹介する。

良くも悪くも盛り上がる米国のCSR

 全世界の二酸化炭素排出量の4分の1がアメリカによる、と言われながら、京都議定書にそっぽを向くアメリカ。一方、元副大統領のアル・ゴア氏による地球温暖化の危機を説いた映画「不都合な真実」を生んだのもアメリカ。日本からアメリカを見ると理解不能・・・という反応をする人が多いが、こうした事実は、良くも悪くもアメリカのCSRを盛り上げ、その結果として社会責任投資(SRI)活動を活発にしている要因となっている。

 というのも、環境NPOはブッシュ政権のあり方に疑問を抱き、より積極的に反対運動を展開し、同時に企業に対してもCSRへの取り組みを求めるようになっている。

 また「社会起業家」たちは、環境や社会にやさしいユニークなビジネスアイデアで次々と起業している。その一例がスティーブ・ケイス氏である。ケイス氏はアメリカ・オンライン(AOL)設立者として知られているが、最近レボリューションという新会社を立上げ、エコロジーをテーマに社会提言を開始している。マイクロソフトのビル・ゲイツ会長がマイクロソフトの仕事をパートタイムにし、ビル&メリンダ・ゲイツ財団の仕事を本業にすると表明したこともCSR業界はもとより、ビジネス界全体をあっと言わせた話である。

大企業がCSR情報開示を進めたのは最近のこと

 では、最近の大企業はどのようにCSRを捉えているのだろうか?2006年度にSocial Investment Research Analysts Network(SIRAN)が行ったCSR報告書に関する調査結果があるので紹介する。非常に興味深いのは、大企業における社会・環境・ガバナンス面の情報開示が飛躍的に進んだのは、実はここ最近のことであるということだ。

・S&P100インデックス企業の4分の3以上(79社)が、自社サイト内で社会・環境方針やパフォーマンスを公開している。2005年は59社なので、34%も増加したことになる。

・シスコ、GE、タイムワーナー、ウェルズファーゴなどのワールドワイドに活動する米国企業が初めてCSR報告書を発行したのは、2005年のことである。

・S&P100インデックス企業の約3分の1(34社)が、Global Reporting Initiative(GRI)の基準に準拠した報告書を作成している。2005年には25社であった。

・S&P100インデックス企業のうち43社が、CSR報告書を発行している。2005年の発行企業は39社であった。

 今やCSRに関する情報開示は多くの米国企業、特に大企業にとって「常識」となっていることは周知の事実である。しかし、実はこうした動きは特に最近目立って活発になってきたのだ。その背景には何があるのだろうか?そしてそれがどうSRI市場に影響しているのだろうか。

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