今回から始まった「Windows談話室」は,企業ユーザーがWindowsを使う上で,知っているとちょっと役に立つ「Windowsの豆知識」をお届けするコーナーである。第1回のテーマは,「Windows VistaをWindows XPにダウングレードする『正しい』やり方」だ。

Windows担当デスク(以下デスク):Windows XPを搭載するパソコンの販売が,2008年1月31日で事実上終了するらしいね(関連記事:マイクロソフト,Windows XPの正規OEMライセンス提供を2008年1月末に終了 )。でも,来年以降もWindows XPパソコンがほしい企業ユーザーは多いだろう。そんな企業は,今年のうちにWindows XPパソコンを買い溜めておいた方がいいのかい?

Windows担当記者(以下記者):そういうわけではありません。マイクロソフトは企業向けの「Windows Vista Business」と,消費者向けの最上位版である「Windows Vista Ultimate」で「OSのダウングレード」を認めています。つまり,Windows Vista Business搭載パソコンを買えば,別途OSのライセンスを買いなおさなくても,パソコンのOSをWindows XPにダウングレード(変更)して使用できるのです。

デスク:つまり,来年以降もWindows Vista Businessを搭載するパソコンを買えば,Windows XPパソコンとして使用できる,ということだな。でも待てよ。OSをダウングレードすると言ったって,「何かコマンドを入力すると,Windows VistaがWindows XPに化ける」わけじゃないのだろう?「OSをダウングレードする」って,実際にはどうすればいいんだ?

記者:手持ちのWindows XPの「インストールCD」を使って,Windows VistaパソコンにWindows XPを再インストールすることになります。通常,OSの「インストールCD」を使ってインストールできるのは,1台のパソコンに対してだけです。しかし,すでにWindows Vista Businessがインストールされているパソコンに対してであれば,1枚のインストールCDを使って,何台でもWindows XPをインストールして良いのです。

 このような「再インストール」は,ライセンス上も正当な行為です。マイクロソフトでは,パッケージ版とボリューム・ライセンス版のインストール・メディアで,再インストールを認めています。ただし,Windows XPパソコンに添付されているOSのインストールCD(OEMメディア)や,パソコン・パーツ店などで購入した「DSP版」のインストールCDでは,複数台への再インストールは認められていません。