ネットワーク管理者は,企業の情報システムに欠かせない存在だ。システム部門の「正式管理者」だけでなく,本来の仕事のほかに部署のLAN管理を任されている「部門管理者」,社内に専任のネットワーク管理者がいないので自ら管理者の役割をかって出ている「にわか管理者」,パソコンに詳しいなどという理由で周りから頼られる「ちょっと詳しい一般ユーザー」など,こうした管理者がいるからこそユーザーは安心してネットワークを使えるわけだ。

 こうしたネットワーク管理者たちは,毎日孤独に奮闘している人が多い。そのため,実際に話をしてみると,「自分には実際にどれだけの管理スキルがあるのかわからない」,「自分のスキルを上げるには何を勉強すればいいのか?」などといった声をよく聞く。

 そこで,日経NETWORKでは,昨年はじめてネットワーク管理者のスキルを診断する検定試験「ネットワーク検定」を実施した。Webで30問の問題を出題し,解いていただいた方にメールで採点結果をお知らせするイベントである。おかげ様でご好評いただき,今年も「ネットワーク検定2007」として実施する運びとなった。

 今年の参加ももちろん無料。すべての参加者には,9月中旬にメールにて得点をお知らせする。メールでは,自分の順位,平均点,ジャンル別の得点,問題ごとの正答率などを併せてお知らせするので,自分の「位置」や「苦手・得意ジャンル」などがわかるようになっている。

 昨年の参加者からは,「改めて自分の苦手分野がわかった」,「解けなかった問題は他の人もわりと解けなかったことがわかって安心した」などの声をいただいた。全参加者の平均点と比べて,自分にどれだけの力が備わっているかを確認したわけだ。

 また,「同じ部署の社員に呼びかけて点数を競った」,「自分のブログに得点を掲載して話題作りに使った」という声もあった。社内研修の一環や,話題作りとして活用していただいた人も多かったようだ。さらに,「10月に実施されるテクニカルエンジニア試験の予行演習になった」,「無料というのが嬉しい」という声もいただいた。

 今年は,ただ問題を提供するだけでなく,ちょっと趣向を凝らしてみた。ネットワークの現場で活躍するさまざまなジャンルのエキスパートに問題を出題してもらったのだ。ネットワークに携わる人なら,一度は目や耳にしたことがある人名や企業名があるはずだ。結果的に今年の「ネットワーク検定2007」は,現場のエキスパートが日ごろ感じている「ネットワーク管理者ならこれだけは知っておいてほしい!」という“魂”のこもった問題が揃った。

 問題を解く段階では,どの問題を誰が作ったのかは,まだ秘密である。検定終了後に,日経NETWORK11月号の特集記事やITproでお知らせする予定だ。問題を一通り解いた後でも,「この問題はこの人が作ったのか」などと楽しんでいただくとともに,問題に込められた“メッセージ”を受け取ってほしい。

■「ネットワーク検定2007」参加ページ(9月2日(日)まで開催)https://aida.nikkeibp.co.jp/Q/ITP2158dc.html