NTTコミュニケーションズ(NTTコム)はNOTEのリニューアルに合わせて,「緊急地震速報サービス」の展示を始めた。同社は7月1日からNTT東西のフレッツ回線を使って「緊急地震速報配信サービス『フレッツ』プラン」を提供しているが,この展示はそのNGNトライアル版という位置付けだ。

 緊急地震速報サービスでは,気象庁が発信する「緊急地震速報」をNGNを介して通知する。受信端末(パソコン)がこの速報を受信すると,端末がある位置(緯度と経度)から予測震度と地震の到達予測時間を表示する。地震はP波とS波からなるが,P波のほうが震源から周囲への到達が早い。気象庁のP波の観測網から配信される情報を基にして,S波の震源や強さを予測する仕組みである。

写真●緊急地震速報サービスの受信端末
写真●緊急地震速報サービスの受信端末
左側の端末と右側の端末は別の地点においてあるという想定だ。
撮影:的野 弘路

 このトライアルでは,気象庁の観測網とNTTコムの「緊急地震速報配信サーバ」を専用線でつなぎ,そこと受信端末はNGNで結ぶネットワーク構成を採っている。商用版の違いは,NGNのQoS(quality of service)を設定していること。「一刻を争う情報なので,NGNのQoSを使用することがサービスの付加価値となる」(同社)。受信端末に配信される情報は,震源地と地震の強さ,発生時間と震源の深さ。QoSは3番目に高い「優先」クラスに設定されている。

 この展示では,左側の受信端末が右側の受信端末より震源近くにあると想定。左側の画面はカウントダウンされる地震到達までの秒数が小さく,予測される震度は大きくなっている。

動画●NTTコミュニケーションズが展示した「緊急地震速報サービス」