「使っている人の9割が仕事に役立つと回答」、「6割がプライベート用のノートPCを仕事に使う」――。日経コンピュータと日経BPコンサルティングが実施した「仕事とノート・パソコンに関する調査」ではこんな実態が見えてきた(調査概要などはこちらの記事:モバイル利用者の9割が「仕事に役立つ」をご覧ください)。

 ITのハード分野において、ノートPCは多くのメーカーが製品を投入する“華やかな”領域である。ただし、情報漏洩の危険性や管理の手間を考えると、ノートPCは企業が歓迎する製品とは必ずしも言えなくなっている。

 そのような位置にある製品だからこそ、なのか。調査の回答者400人のうち、なんと300を超える人々が、自由意見欄にノートPCに対する様々な意見を書き込んでくれた。代表的な意見を紹介しよう。

使ってみて分かる便利さ

 ノートPCを仕事に使っている利用者からは、「セキュリティなど様々な懸念はあるが、有用性を実感している」という声が目立った。

 

「以前は、いつでもどこでも業務ができるというのは、いつでもどこでも仕事をしろという会社のメッセージなのだろうな、と思っていた。だが使ってみると便利この上ない」
(ノートPCを使っている、40~44歳、コンピュータ関連メーカー、経営企画・事業開発)

 

「仕事で少し気になることが出てきても、手元にノートPCと通信カードがあればすぐに確認できる。便利だ」
(使っている、45~49歳、その他の産業・業種、経営・社業全般)

 

「主にネタ帳として使っている。思いついた時にネットで確認したり、資料をまとめてみたりと重宝している。小さな子どもがいるのでオフィスにいられる時間に制約があり、自宅の作業に使うこともある。機密情報を『絶対紛失しない』と言うことは有り得ないので、機密情報は入れていない」
(使っている、30~34歳、上記以外の製造、研究・開発・設計職)

 

「仕事のアイデアは環境を変えることで出てくることもある。ノートPCを持ち出して仕事の場所を変えるのも一つの方法だ」
(使っている、30~34歳、情報処理サービス/ソフトハウス、研究・開発・設計職)

 

「家のパソコンを使うと時間に関係なく仕事ができるし、海外拠点の会議に自宅から参加可能になった。効率が上がり本当に助かっている。以前は時差の関係で会社に泊り込んでいた」
(使っている、45~49歳、その他の産業・業種、経営企画・事業開発)

 

「外出時のメール受信や情報入手、顧客へのプレゼンテーションは必須なので、ノートPCは自分の業務に不可欠です。個人情報保護やコンプライアンスの観点からPCのセキュリティ対策は必要です。盗難にあった場合にデータをリモート操作で破壊できるような、より簡単にセキュリティ強度が保てるような機能があると良いと思います」
(使っている、40~44歳、上記以外の製造、営業・販売)

 現在使っていないという回答者も、ノートPCには期待を抱いている。

 

「管理職なので残業や休日出勤はしてもしなくても報酬に関係ない。仕事する場所もどこでもよい。しかも、いまや仕事の半分以上はメールで片付く。セキリュティについての会社の理解が得られ、社外でもメールが使える環境になれば非常に有り難い。在宅勤務などの可能性も広がる」
(ノートPCを使っていない、40~44歳、上記以外の製造、研究・開発・設計)