概要  
ネットワーク・ホスト間でファイルを安全にコピーするためのコマンド。sshを使って暗号化した通信でファイルをコピーする。

 構文  
scp [-46BCpqrv] [-c 暗号方式] [-i 秘密鍵ファイル] [-o ssh設定項目] [-P ポート番号] [-S プログラム] [[ユーザー名@]コピー元ホスト:] コピー元ファイル [[ユーザー名@]コピー先ホスト:] コピー先ファイル

 利用環境  
Red Hat Enterprise Linux ○(openssh-2.9p2-7で確認)

 オプション 
-4ipv4アドレスを使用するときに設定する。
-6ipv6アドレスを使用するときに設定する。
-Bバッチ・モードで実行する。
-C通信を圧縮する。
-pコピー元ファイルの最終修正時刻,最終アクセス時刻,およびパーミッションを保持したままコピーする。
-q進行状況などを表示しないquietモードで実行する。
-rディレクトリ全体をコピーする。
-v冗長表示モードで実行する。
-c 暗号方式通信の暗号化方式を指定する。3des,blowfishなどが指定可能。
-i 秘密鍵ファイル公開鍵認証用の秘密鍵ファイルを指定する。sshバージョン1の場合は「~/.ssh/identity」ファイルが,sshバージョン2の場合は「~/.ssh/id_rsa」ファイルまたは「~/.ssh/id_dsa」ファイルがデフォルトとなる。
-o ssh設定項目ssh_config(5)にて使用されているオプションをscpコマンドで使用する際に指定する。使用可能な設定項目はssh_configと同様である。
-P ポート番号リモート・ホストに接続する際のポート番号を指定する。
-S プログラムscpコマンドが暗号化通信に使用するプログラムを明示的に指定する。通常はsshを使用するが,他のプログラムを使用する際はこのオプションを使用する。ただし,sshと同等のオプションが使用できるプログラムでなければならない。
[[ユーザー名@]コピー元ホスト:] コピー元ファイルコピー元ファイルを指定する。必要に応じてコピー元のホストやアクセスするユーザー名も一緒に指定する。コピー元はリモート・ホストでもローカル・ホストでも構わない。
[[ユーザー名@]コピー先ホスト:] コピー先ファイルコピー先ファイルを指定する。必要に応じてコピー先のホストやアクセスするユーザー名も一緒に指定する。コピー先はリモート・ホストでもローカル・ホストでも構わない。


 使用例:ファイルを安全にサーバーにコピーする(クリックで詳細表示)  
scp コピー元ファイル [[ユーザー名@]コピー先ホスト:]コピー先ファイル