図1●ノート・パソコンの利用に積極的ではない人が抱くその理由
図1●ノート・パソコンの利用に積極的ではない人が抱くその理由
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 仕事でノート・パソコン(PC)を使いたいと思わない理由は,そもそも使いたいと思わないから――。このような結果が,日経コンピュータと日経BPコンサルティングが実施した「仕事とノート・パソコンに関する調査」から得られた。

 調査は仕事におけるノートPCの使用状況を把握するために,日経BPコンサルティングが保有するモニターに協力を依頼したもの。回答を得られた400人のうち、職場以外(家庭や外出先など)で仕事のためにノートPCを使っていない人は193人で、48.2%だった。一方,使っている人は207人で,51.8%だった。

 ノートPCを使っていない193人に対して,「職場以外で仕事のためにノートPCを使いたいと思うかどうか」を聞いた。46.6%が「思わない」,16.1%が「どちらとも言えない」と答えた。これらを合わせた62.7%(121人)前向きではない見解を持っていることになる(図1)。

 使いたいと思わない,あるいはどちらとも言えないと答えた理由をたずねた。一番多く挙がったのが,「場所や時間を問わず仕事をすることになる」,「職場以外で仕事をする必要がない」でそれぞれ51人。「情報漏洩の危険性がある」は次点で44人が挙げた。

 つまり,モバイル・コンピューティングを求めない人の理由は,セキュリティの懸念と言うよりは,そもそも「いやだからいや」ということだ。自社でノートPCの利用を積極的に進めたいと考える企業は,セキュリティの仕組みを用意することはもちろんだが,社員にモバイル利用のメリットを示すことが必要だろう。