既存のネットワークAに加え,新規にネットワークBを組む事になり,ネットワークBでは192.168.1.128/25の範囲のIPアドレスを利用することになった。ネットワークBは以下の図のように,ルーター,LANスイッチ3台,クライアント3台,サーバー2台からなる。ネットワークB内の機器(下図の青色の部分)に必要なIPアドレスをすべて割り当てたとすると,残りの割り当て可能なIPアドレスの数はいくつになるか。以下の選択肢から一つを選びなさい。なお,すべてのLANスイッチには管理用のIPアドレスを割り当てることが決まっている。
[選択肢]
a. 117個
b. 118個
c. 119個
d. 126個
e. 128個
[解説]
正解は,選択肢aの「117個」です。
新規にネットワークを構成し,機器にIPアドレスを割り当てる--。そんな時,サブネット・マスクの計算が必要になります。また,割り当ててよいIPアドレスとそうでないIPアドレスを知っておく必要もあります。
「192.168.1.258/25」の「25」がサブネット・マスクのビット数を表しています。つまり,「11111111.11111111.11111111.10000000」です。この上位25桁がネットワーク部で,下位7桁がホスト部になります。よって,2を7乗した128個がIPアドレスの範囲になります。
このように10進数を2進数に変換してサブネット・マスクからIPアドレスの数を求めることができますが,以下のような表を覚えておくと便利です。
サブネット・マスク | IPアドレス数 | 機器に割り当て可能なIPアドレス数 |
---|---|---|
255.255.255.255 | 1 | 0 |
255.255.255.254 | 2 | 0 |
255.255.255.252 | 4 | 2 |
255.255.255.248 | 8 | 6 |
255.255.255.240 | 16 | 14 |
255.255.255.224 | 32 | 30 |
255.255.255.192 | 64 | 62 |
255.255.255.128 | 128 | 126 |
255.255.255.0 | 256 | 254 |
サブネット・マスク「255.255.255.128」のときのIPアドレス数は「128」です。このうち機器に割り当て可能なIPアドレスは,ネットワーク・アドレス(最初のアドレス)とブロードキャスト・アドレス(最後のアドレス)を除いた126個です。問題のケースでは,この範囲から機器にIPアドレスを割り当てていけばいいわけです。
問題より,IPアドレスを割り当てる必要のある機器は,ルーターのポート(1個),LANスイッチ3台(3個),サーバー2台(2個),クライアント3台(3個)の,合計9個になります。よって,これらの機器にIPアドレスを割り当てたあとの,残りのIPアドレス数は117個(126個-9個)になります。よって選択肢aが正解です。
ちなみに,機器にIPアドレスを割り当てる際には,「クライアントは100番台」,「部門サーバーは200番台」,「ネットワーク機器は250番台」,「デフォルト・ゲートウエイは一番最後のアドレス」といった割り当てルールを決めておくと,トラブル発生時の障害切り分けなどに便利です。