写真1●米Appleの「iPhone」
写真1●米Appleの「iPhone」
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写真2●ウィルコムの「Advanced/W-ZERO3[es]」
写真2●ウィルコムの「Advanced/W-ZERO3[es]」
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 くしくも同じ6月29日,米国と日本で携帯電話を購入するために店頭に行列ができました。米国の行列はいうまでもなく米Appleの「iPhone」発売によるもの(関連記事1関連記事2)。そして日本の行列はウィルコムのスマートフォン「Advanced/W-ZERO3[es]」の予約のためです(関連記事3)。

 やや主観的ではありますが,行列ができるほど人気のこれら二つの携帯電話には,大きく2つの共通点があると思います。一つは+αの機能を備えた携帯電話であること。+αといっても,“おまけ”の機能ではありません。iPhoneではiPod(容量的にはiPod nanoクラス)の機能が,一方Advanced/W-ZERO3[es]ではPDAの機能がフルに搭載されています。

 実は,この“フル”という部分が重要です。表面的に見れば,今どきの携帯電話は,音楽やビデオ再生機能,アドレス帳やスケジュール管理機能などが搭載されています。しかし,たとえば音楽/ビデオ再生機能では,パソコンとデータを同期させるのが面倒だったり,利用できる曲データのビットレートに制限があったりする場合があります。また,音楽再生で利用するボタン類が他の機能と兼用だったりして,直感的に操作できないなど,携帯音楽プレーヤー専用機に比べて操作しにくい場合もあります。

 実際にiPhoneを触ったことはないので,どの程度使いやすいのかは分かりませんが,米メディアの評価はおおむね好評なようです(関連記事4)。画面も大きく,インターネットのブラウジングや動画の再生も見やすそうです。

 一方,Advanced/W-ZERO3[es]に代表されるスマートフォンは,アドレス帳やスケジュール機能などで登録できるデータの件数が多いだけでなく,1件あたりのデータもよりたくさん登録できます。

 これは基本的なことではありますが,使い勝手の点では結構重要です。最近はスケジュール調整をメールでやりとりすることも多いです。その結果をメールからコピー&ペーストでそのまま登録できなければ,決められた文字数内に収まるよう編集して入れなければなりません。登録できるデータの件数についても同様で,アドレス帳のデータをすべて登録できなければ,条件を設定して一部のデータに絞らなくてはならなくなります。

 こういったことは,意外と手間で日々の利用ではかなりのストレスになります。私自身,何度か携帯電話だけで,スケジュールもアドレス帳も済ませられないものかと試みましたが,結局PDAを併用するスタイルに戻ってしまった経験があります。これが,スマートフォンであれば,1台で済ませられる可能性が高いのです。しかも,メールやWebブラウズなど,インターネットを利用する場合も,一般の携帯電話よりもパソコンとの互換性が高いのが魅力です。

 2つ目の共通点ですが,それはデザインです。iPhoneは,タッチパネルを全面的に採用してキーボードを廃したストレートタイプ。Advanced/W-ZERO3[es]は,従来機と比べてより薄くスリムになり,PDAに音声通話機能を付けました的なゴッツイ感じは払拭されてきました。いずれも一般的な携帯電話から乗り換えても違和感なく使えるデザインになっていると思います。

 デザインは携帯電話を選ぶ際の重要な要素だけに,より多くの人がiPhoneやスマートフォンを選択しやすい土壌は整ってきたといえるでしょう。私自身,携帯電話と一緒にPDAやiPod,コンパクトデジカメの4つをいつも持ち歩いていることを考えると,1つでも携帯電話とまとめられればそれだけでも魅力的に思います。

 私はそう感じていますが,iPhoneやスマートフォンといったタイプの製品は,一部の人たちには強く望まれても,一般の方にはあまり受け入れられないことも多いです。実際に,読者の方々がどのよう思っているのか気になるところです。そこで,ITpro読者の方にiPhoneやスマートフォンをどの程度ご存じで,購入したいと思っているかアンケート調査を実施しています。

 是非ご協力ください。アンケート結果は,ITpro Researchサイトで掲載する予定です。ITproでは,今回のアンケートだけでなく,今後ITに関連する様々なアンケートを実施し,その結果を掲載していく予定です。これらITproで実施するアンケートに答えていただける方を「ITpro Researchモニター」として募集しておりますので,合わせてご登録をお願い致します。