Exchange Server 2007には,.NET Frameworkをベースにした新しいコマンドライン環境「PowerShell」が搭載されている。次期サーバーOS「Windows Server 2008」にも搭載される機能だが,Exchange Server 2007にいち早く搭載された。このPowerShellを使ってExchange Server 2007を管理する手法を,全3回の短期集中連載で解説する。



第1回:Exchangeの管理を自動化できるPowerShell 
 Microsoftは,システム管理の自動化,さらにアプリケーションの開発にも利用できる,より強力で使いやすいスクリプティングのコマンド環境を.NET Framework上で開発した。これがPowerShellだ。もちろん,PowerShellはインタラクティブ・シェルであり,対話型の処理にも利用できる。

第2回:Exchangeで頻繁に利用するコマンドレットを紹介 
 Exchange Server 2007を構築および運用する上で,頻繁に利用することになるいくつかの「コマンドレット」を紹介する。コマンドレット(Cmdlet)とは,単一の機能を実現するコマンドのことであり,Exchange Server 2007の管理シェルには,Windows PowerShellを含む約350個のコマンドレットが実装されている。

第3回:Exchangeの現実的な管理シナリオを自動化 
 メールボックスの移動や,Exchange Server 2007の監視といった現実的な管理シナリオを,PowerShellで自動化する手法を紹介する。


田辺 武
日本ヒューレット・パッカード株式会社
グローバルデリバリ統括本部オペレーションサービス本部
サーバーオペレーション第二部
マスターテクノロジーコンサルタント
 日本デジタルイクイップメントに入社後,ネットワーク製品の保守に携わる。その後,メッセージング製品を中心にコンサルティング・ビジネスのデリバリ・サービスを手がける。コンパックを経て,現在のヒューレット・パッカードに至るまで,Windowsプラットフォームをベースにした数多くのITインフラストラクチャ構築の経験を持つ。特に,Exchange Serverに関しては,Exchange 4.0時代から設計/構築/展開を実施し,cc:MailやBanyan Mailからの移行,Exchange 5.xから200xへのアップグレードなどの豊富な経験を有する。現在,グローバルデリバリ関連のITアウトソーシング部門に所属し,Exchange,MOSS,SQL Serverなどを含むマイクロソフト製品の技術サポートを担当している。