図:Office 2007の[最近使用したドキュメント]
図:Office 2007の[最近使用したドキュメント]
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 正直に言うと,筆者における「Office 2007」の第一印象は悪かった。しかし1週間ほどすると,従来のOffice 2003のユーザー・インターフェース(UI)よりも,リボン・インターフェースを採用したOffice 2007の新UIの方が使いやすいと思うようになった。それでも最初の1週間は,新しいUIを覚えながら仕事の能率を落とさないようにするのが大変だった。

 Office 2007でも,よく使う機能のいくつかはすぐに見つけられたが,それ以外の機能はどこにあるかを探すためにかなりの時間を必要とした。本当に必要とする機能がどこにあるかが分っていれば,最初から仕事の効率を上げられるだろう。そんな「知っておきたいお気に入りの機能」を10個紹介しよう。

10:最近使用したドキュメント

 Office 2007では「最近使用したドキュメント」のリストがいったいどこにあるのか,と疑問に思うユーザーは多いのではないだろうか。過去のOfficeでは,最近使用したドキュメントのリストは,[ファイル]メニューの一番下に表示されていた。Office 2007では最近使用したドキュメントのリストの件数が大幅に増えたが,このリストは,左上隅の[Microsoft Office ボタン]をクリックすると表示される。

9:Office 2003形式でドキュメントを保存

 Officeの既存バージョンを使っているユーザーは,Office 2007の新しいネイティブ・ファイル形式で保存されたファイルを読み込む際に手間がかかる。ドキュメントを以前の形式で保存するには,[Microsoft Office ボタン]の[名前を付けて保存]オプションを使う。デフォルト形式を変更するには,[Office]ボタンをクリックし,[○○○のオプション]ボタン(○○○は「Excel」「Word」などのOfficeツール名)をクリックして,[保存]の項目にある[ファイルの保存形式]の設定を変更する。

8:文字数のカウント

 Word 2007で筆者が気に入っているのが,文字カウントの処理方法だ。Word 2003では,[ツール]メニューの[文字カウント]オプションを使って,現在開いているドキュメントのワード数やページ数を参照する必要があった。しかし,Word 2007では,[文字数]がドキュメント・ウインドウの左下隅に常に表示されている。

7:Excelのピボット・テーブル

 Office 2007の新しいUIでは,Excelでおなじみの[ピボットテーブル]オプションが移動している。Excel 2003では,[データ]をクリックし,[ピボットテーブルとピボットグラフ レポート]をクリックして,ピボットテーブルを作成する。Excel 2007では,リボンの[挿入]タブをクリックし,[ピボットテーブル]をクリックすると,[ピボットテーブルの作成]ダイアログ・ボックスを開ける。

6:ハガキや封筒の印刷

 Word 2003では,[ツール]メニューから[はがきと差し込み印刷]オプションを選択すると,[宛名ラベル作成]ダイアログ・ボックスを開けた。Word 2007では,封筒印刷機能は,リボンの[差し込み文書]タブに移動されている。[作成]グループで[はがき印刷]や[封筒]アイコンをクリックすると,[宛名ラベル作成]ダイアログ・ボックスが開いて,印刷オプションを設定できる。

5:Accessレポート

 Microsoft Accessの最大の強みは,常にその使いやすいレポート設計ツールであった。Access 2003ではAccessのメイン・メニューにいつも表示されているので,レポート・デザイナが見つからないということはありえなかった。Access 2007でレポート・デザイン・ツールを使うには,リボンの[作成]タブに移動する必要がある。

4:PowerPointデザイン・レイアウト

 筆者はPowerPoint 2007を最初に使ったとき,まずPowerPoint特有の使いやすい書式付きデザイン・レイアウトがどこにあるかを探した。PowerPoint 2003では,[書式]メニューで[スライドのレイアウト]をクリックすることによって,様々なスライド・レイアウトを適用できた。PowerPoint 2007でスライド・レイアウトを選択するには,リボンの[ホーム]タブの[スライド]グループで[レイアウト]ドロップダウンメニューをクリックする必要がある。

3:Wordのスタイル

 Word 2003では,[書式]メニューの[スタイルと書式]オプションをクリックして,スタイルを選択する。Word 2007でスタイルを選択するには,リボンの[ホーム]タブをクリックし,[スタイル]グループの右下隅の矢印をクリックして[スタイル]ウインドウを開く必要がある。

2:文字列を表にする

 筆者がよく使う機能の1つが,Wordの[文字列を表にする]機能だ。Word 2003では,[罫線]メニューで[変換]をクリックし,[文字列を表にする]をクリックすると,文字列を表に変換できる。Word 2007で文字列を表に変換する機能を使うには,リボンの[挿入]タブの[表]グループで[表]をクリックし,[文字列を表にする]オプションをクリックする必要がある。

1:Excelのマクロ

 マクロの編集方法は,Excel 2007を使い始めて最初に確認する必要がある機能ではないだろうか。Excel 2003でマクロを編集するには,[ツール]メニューで[マクロ]を選択する。Excel 2007でマクロを記録するには,リボンの[開発]タブを使う必要があるが,このタブはデフォルトでは表示されていない。[開発]タブを表示するには,[Microsoft Office ボタン]をクリックし,[Excelのオプション]をクリックする。次に[基本設定]の項目にある[[開発] タブをリボンに表示する]というチェック・ボックスをオンにする。これで,マクロを作成したり編集したりするためのオプションが,[開発]タブに表示される。