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プロジェクトマネジメント入門

第9回 必ず起こる問題に対処する

吉田 琢也=ITpro 2007/06/26 日経コンピュータ
出典:日経コンピュータ 2002年1月28日号176ページより
(記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります)
目次一覧

プロジェクトマネジメントの根底にある考えの一つは,「プロジェクトに問題があるのは当然」というものである。したがってプロジェクトの実施段階におけるプロジェクトマネジャやプロジェクトチームのメンバーは,常に問題に対処していかざるを得ない。今回は,チームミーティング,顧客とのミーティング,変更管理,チームのメンバー評価,といったプロジェクトの実施段階における施策について説明する。

 前回に続き,「プロジェクトの実施」段階について考えていきたい。どのようなプロジェクトでも問題は発生する。表面的に問題が発生していないように見えるプロジェクトはほとんどの場合,プロジェクトマネジャやプロジェクトチームが問題を未然に防いでいる。決して問題が存在しないとか,運がよいとかいったわけではない。

 プロジェクトマネジメントの根底にある考えの一つは,「問題やコンフリクト(衝突)が存在することは当然である」というものである。したがってプロジェクトの実施段階におけるプロジェクトマネジャやプロジェクトチームの主な仕事は,プロジェクト遂行中に起こる,または起こると予想される問題に対して適切なアクションをとることになる。そのためにプロジェクトマネジャやプロジェクトチームには,「モグラたたき」のゲームのように,休むことなく常に問題を把握し対策を打っていく行動力が要求される。

 プロジェクトが成功しなかったときに,プロジェクトマネジャの口から,「今回のプロジェクトが失敗したのは,あの外注先がきちんと仕事をしなかったからだ」とか「メンバーの能力が不足だったな」,「今度のお客は要求が多すぎた」といった言葉が出ることがある。もし,プロジェクトマネジャがこれらを失敗の理由にしてしまうとしたら,そのプロジェクトマネジャは自らの責任を十分に理解していないことになる。

 あるいはそのプロジェクトマネジャは,プロジェクトはプランどおりに進んでいくものであり,プロジェクトチームは常に最高のメンバーで構成され,客は従順で,予算も納期も十分な余裕があるべきである,といった幻想にとらわれているのであろう。

 精神衛生を保つために,すべてが自分の責任と考え,自分を責め続ける必要はないが,次回のプロジェクトのためにプロジェクトの失敗の原因について検討し,対策をじっくり考えることは不可欠である。これは同じ失敗を繰り返さないようにするためである。

 さらに次のプロジェクトであらかじめ考えておいた対策を,プロジェクトの遂行中に実施し,問題がプロジェクトの成果物に対して大きく影響しないようにする必要もある。

チームメンバーで会議を開く

 プロジェクトの遂行中に実施すべき施策を4点取り上げる。第1は,「チームミーティング」である。これは,プロジェクトチーム内で開くミーティングである。実際のプロジェクト遂行にあたっては,メンバー各人はそれぞれ役割があり,業務に忙しく従事しており,関係者が一堂に集まる機会はなかなかない。チームミーティングはメンバー全員が集まる数少ない場である。

 したがってチームミーティングを有効に利用することがプロジェクトの成功のカギとなる。有効にチームミーティングを運営していくのはプロジェクトマネジャの責任である。

 では,どのようにしたら効果的なチームミーティングができるのかを考えてみよう。まず,メンバーたちが忙しい中,時間をやりくりして出席していることを忘れてはならない。したがって,ミーティングの時間を有効に使うように配慮すべきである。このことは,あわただしくミーティングを実施するとか,機械のように正確に決められた事項だけを取り扱うという意味ではない。

 チームミーティングを,出席したメンバーが,「出席して役立った」,「良かった」と感じるようなものにする必要がある。そうしないとたとえ所定の時間で終わったとしても,メンバーから,「だらだらして時間が長い」,「具体的に何をするのか明確でない」,「単なる顔合わせじゃないか」といった不満が出る。

 時間を有効に利用するには,ミーティングの目的を全員が理解しておくことである。メンバーがリラックスしており,さまざまな意見が自由に出ることも大切である。そして何よりも,プロジェクトマネジャやプロジェクトチームがプロジェクト全体の現状や問題点,懸念事項などについて定期的に把握できるようにすることだ。そうなれば,マネジャやチームは何をしたらよいのか,自分の行動や仕事は修正が必要なのかどうかが具体的にわかる。

 有効なチームミーティングをするためには,少なくとも次の点をプロジェクトマネジャは事前に考えておく。

 ●チームミーティングの開催頻度,開催時期,ミーティングに費やす時間を明確にしておく
 ●ミーティングで検討する内容を明確にする
 ●プロジェクトプランとプロジェクトの現状を比較し説明する方法を確立しておく
 ●メンバーの分担を決めて準備資料を事前に作っておく
 ●メンバー各人の現状と懸念事項を整理し,報告する
 ●プロジェクトを取り巻く環境の説明もする。具体的には,顧客の人事異動や市場の変化,最新の技術などである。

 さらにプロジェクトマネジャはミーティング中にプロジェクトメンバーの様子を観察することが重要である。疲れた表情やいつもの元気がないメンバーは,仕事で無理をしていたり悩みを抱えていることが多い。そのような場合には,個別にそのメンバーから話を聞き,対策を打つことも必要になる。

 チームミーティングは,同じチームのメンバーでありながら日ごろ,話をする機会がないメンバー同士がコミュニケーションを深める場にもなる。つまりメンバー間のコミュニケーションの促進に役立つように工夫することも大切である。

顧客ともミーティングする

 プロジェクト期間中には,定期的に顧客とミーティングを開くことになる。顧客とのミーティングで,プロジェクトマネジャはプロジェクトに対する顧客の考えを知ることができる。信頼関係作りに役立てることも可能だ。一方,顧客はプロジェクトの進ちょく状況について知ることができるし,不満な点をプロジェクトマネジャに話す機会を得られる。プロジェクトマネジャは次の点を考える必要がある。

 ●開催頻度,時期,時間の設定
 ●プロジェクトの現状とプランとの比較の説明
 ●プロジェクトを取り巻く環境に変化があるかどうか
 ●懸念事項についての説明
 ●プロジェクトの進め方に関する顧客の感想
 ●顧客の不満な点は何か

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