ノートPCを使えば,バックアップ電源付きの,小型で省電力なホーム・サーバーを構築できる。本連載では,往年の名機「ThinkPad s30」を使い,RedHat互換のLinuxディストリビューション「CentOS」を導入したホーム・サーバーを構築していく。

第1回 ネットワーク経由でCentOSを導入する

 自宅に思い通りに使えるサーバーを設置したいと考えているLinuxユーザーは多いだろう。いざ,設置するとなると,騒音や電気代,設置場所の確保などが問題になる。そこで,旧型の携帯ノートPC「ThinkPad s30」とCentOSを使って,Linuxサーバーを構築してみよう。

 初回は,PXEBootを利用したインストール法を説明する。

第2回 快適メール環境を構築しよう 

 CentOSのインストールが終わったら,ホーム・サーバー上でメール・サービスを稼働させよう。携帯電話にメールを転送したり,Web画面でメールを見たりできるようにする。

 メール・サーバーの「Postfix」やスパム・フィルタの「SpamAssassin」,Webメーラー・ソフト「Squirrelmail」を用いて,快適なメール環境を構築しよう。

第3回 ファイルやプリンタを共有しよう 

 ファイルやプリンタの共有サービスを立ち上げれば,LAN内から自由にファイル交換や印刷ができて便利だ。そこで今回は,ホーム・サーバーとして需要が大きいファイル・サーバーとプリント・サーバーの設定を取り上げる。

 SambaやCUPSの利用環境を整備しよう。

第4回 USB2.0で周辺機器を利用しよう 

 USB1.1対応のノートPCでは,機能強化がなかなか難しい。USB2.0対応のインタフェース・カードを利用して,外付けHDDやテレビ・チューナーを快適に使おう。ノートPCでUSB2.0対応の端子を増設するなら,PCカード型のインタフェース・カードを利用するとよいだろう。

最終回 セキュアなSSHサーバーを構築する 

 これまで構築してきた自宅サーバーによるサービスを,外出先からも利用できたら便利だ。そこで今回は,SSHサービスとポート・フォワードを設定し,外からも自宅サーバーを使えるようにしてみよう。

 SSHは,外部から自宅サーバーへのリモート・ログインを可能にするサービスだ。このSSHとポート・フォワード機能を併用すれば,SSHで接続したクライアントはLAN内に設置したように,メールやWebなどのサービスを利用できる。