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プロジェクトマネジメント入門

第8回 現状を常に把握しリスクを確認

2007/06/19 日経コンピュータ
出典:日経コンピュータ 2002年1月14日号106ページより
(記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります)
目次一覧

プロジェクトの実施は,プロジェクトプランを確認し,メンバーが何をどう行うのかを把握するところから始めるべきだ。プロジェクトを開始したら常に現状を調査し,進ちょくを確認する。実態とプロジェクトプランとを比較し,なんらかの差異があった場合,人員などのリソース(経営資源)を新たに投入したり,設計が終わった案件から開発を前倒しするなど,必要な措置をとる。リスクについても常時注意を払う必要がある。

 「プロジェクトの実施」とは,作成したプロジェクトプランを基にプロジェクトを遂行していくことである。今回は,このプロジェクトの実施段階でプロジェクトチームはどのようなことを行ったらよいのかを考えたい。

 まず,プロジェクトの実施前には具体的に何をどのように行うのかが明確になっている必要がある。何をいつまでにどのように行うのかを記載してあるものが前回までに説明したプロジェクトプランである。

 もし,プロジェクト開始時にプロジェクトチームが具体的に何をしたらよいのかが明確でなければ,なによりもまず,プロジェクトプランをより詳細なレベルまで展開しなければならない。

 そして,プロジェクトチームのメンバー全員が,自分たちが何をどのようにするのかを十分に理解する状態へ持っていく。何をすべきかは,プロジェクトマネジャや一部のメンバーだけが知っていればよいものではない。プロジェクトプランを作成した後からプロジェクトチームに参加するメンバーがいる場合はなおさらである。

 メンバー全員の理解の徹底については,成り行きに任せるのではなく,プロジェクトマネジャがリーダーシップを発揮して行なわなければならない。なぜなら,プロジェクトにおいてプロジェクトマネジャ自身が直接実施できる仕事の範囲は限られており,プロジェクトチームのメンバーそれぞれが重要な役割を担うからだ。

メンバー同士の仕事を理解し合う

 プロジェクトメンバー各人も,担当した仕事だけを実施すればよいのではない。プロジェクトチームの相手が担当している仕事を理解することが欠かせない。効率的に業務を進めるために,自分の仕事と他人の仕事の関連がどのようになっているのか,自分の仕事の進ちょくが相手にどのような影響を与えるのか,逆に相手の仕事からどのような影響を受けるのかを明確に把握しておくべきだ。

 メンバー同士がお互いの仕事を理解できる機会を,プロジェクトマネジャは全体ミーティングなどで意図的に用意する必要がある。さらにプロジェクトメンバー自身も周りと積極的にコミュニケーションをとり,必要な情報を得ることだ。消極的な待ちの姿勢でいるようでは,プロジェクトを成功に導けない。

実施段階の作業は三つある

 すべき仕事が明確になったら,いよいよプロジェクトを実施する。プロジェクトチームの仕事の範囲はプロジェクトによって異なる。共通するのはチームのメンバーがプロジェクトの成功に責任を持っていることである。すなわち,プロジェクトの遂行に関して成り行きでなく,コントロールし目標どおりに進むように調整する必要がある。

 したがって,プロジェクトの実施段階では,プロジェクトの現状がプロジェクトプランに対して進んでいるのか遅れているのか,何か問題はあるのか,懸念されることは何かなどを調べることが重要な仕事になる。

 作業は大きく三つある。(1)プロジェクトの現状調査(進ちょく確認),(2)プロジェクトプランとの比較,(3)必要なアクション,である。

(1)プロジェクトの現状調査(進ちょく確認)
 プロジェクトの現状を知るためには,プロジェクトに関する情報収集が欠かせない。ただ,単なる発生コストや進ちょく状況の情報を集めるだけでは不十分である。情報の精度はどのくらいか,潜在的な問題は何か,など五感をフルに活用して情報を集める必要がある。

 例えば,外部の協力会社に発注しているプログラム開発作業で,実際には計画の50%程度しか進んでいないにもかかわらず,「進ちょく率は90%です」と協力会社が答える場合もあるかもしれない。これは,意図的にウソをついているというより,協力会社自体が進ちょくの度合いを正解に把握できていないことが多い。ひょっとすると納期日になっても,実態は大幅遅れなのに,「進ちょく率は90%」と報告し続けるかもしれない。

 こうしたことがあるのでプロジェクトチームは収集する情報の精度についてよく考えておく必要がある。情報の精度が十分でないと判断した場合には,すみやかに手を打つ。例えば,「今回のプロジェクトに関しては,進ちょく状況の把握を,0-25-50-75-100%の5段階で行う。この5段階の基準は,****である」といった,プロジェクトのルールをあらかじめ作っておくことも効果的である。

 繰り返すがプロジェクトチームは,プロジェクトの結果に対して責任がある。決して「あの協力会社の進ちょく報告はあてにならないな」と状況を把握するだけで終わってはいけない。

(2)プロジェクトプランとの比較
 プロジェクトに関する正確な情報が収集できたら,プロジェクトプランに記載したスケジュールやコストと比較する。プロジェクトプランとなんらかの差異があった場合,差異がプラスでもマイナスでもその原因を把握しておく。

 例えば,予算より発生コストが少ない場合でもいろいろなケースが考えられる。当初予定より効率のよい開発ができていて,コストダウンが図れたのであれば,プロジェクトはまず順調と言える。

 しかし,予定した仕事が消化できていないのでコストがかかっていないのかもしれないし,発生したにもかかわらず見落としたコストが隠されている場合もあり得る。こういうわけでスケジュールでも予算でも,当初のプロジェクトプランより良いからといって必ずしも安心できない。

 最近,プロジェクトの客観的な進ちょく状況の把握に,「アーンドバリュー分析(Earned Value Analysis)」という手法が使用されることがある。この手法を使うと,スケジュールの進ちょくをお金に換算できる。

 例えば,「スケジュールが10日遅れている」という代わりに,「100万円分のスケジュール遅れである」と表現する。慣れないと違和感があるが,使い方次第ではとても便利である。プロジェクトマネジメント・ツールの中には,必要な情報を入力すると,アーンドバリューを自動的に計算してくれるものもある。

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