前回は,ORACLE MASTER Bronzeの取得に必要な「1Z0-017J:Bronze SQL基礎I」,「1Z0-041J:Bronze DBA10g」という2つの試験について,その内容を詳しく説明しました。
今回から,早速「Bronze SQL基礎I」の講座を始めましょう。まずは,基本のSELECT文からです。
SELECTの基本構文は,次のとおりです。
(1)SELECT 列名
(2)FROM 表名
(3)JOIN 結合する表名
(4)ON 結合条件
(5)WHERE 選択条件
(6)GROUP BY グループ列名
(7)ORDER BY 並替え列名
今回はこのうち(1),(2),(5),(7)を説明しましょう。(3)と4)については第5回の「結合」で,(6)については第6回の「集合演算子」で解説します。
式や文字列を指定できる
SELECT文で必ず指定しなければいけないのは,上記(1)のSELECT句と(2)のFROM句です。
Oracle以外のデータベースでは,表にアクセスする必要のない関数や式から値を求める場合,FROM句を省略することができますが,OracleではFROM句は必須です。
SELECTは,表示したい列名または,式,リテラル(注1)を指定します。
例えば,emp表からename列を表示したいと思えば,次のように記述します。
例1
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名前の前に,「私の名前は」というリテラルを表示したければ,次のように記述します。
例2
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リテラルが文字列の場合,このように単一引用符(')で囲みます。カンマ(,)で区切って,複数の列名や式,リテラルを記述することもできます。
SELECT句で指定する列名や式,リテラルは,「||」を使って連結することができます。
例3
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では,例2と例3を実行して違いを比べてみましょう(図1,図2)。
図1●例2の実行 |
図2●例3の実行 |