どの書類がどこにあるのかをすぐに調べられるようにしたい――。KPMG税理士法人は2004年1月,機密書類をとじたファイルをICタグで管理するシステム「Central Filing System」をカットオーバーした。ファイルの裏表紙の内側にICタグを張り付け,誰が,いつ,どれを持ち出し/返却したかを記録する。不正な持ち出しを防ぐ一方で,社員の利便性も高めた。

 ファイルの貸し出し/返却を管理するシステムは当初,市販のパッケージを利用して構築しようと考えていた。しかし,自社の要件に合った製品がなく,最終的にスクラッチで開発することにした。システム構築はエヌ・アンド・アイ・システムズが請け負い,ICタグやセキュリティ・ゲートなどを含めたトータルの構築コストは2000万円以上である。

  • 24時間365日の持ち出し可能 <上>
  • パッケージが自社に合わない <下>