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フリーの開発環境「Turbo Delphi」を利用して,Windowsプログラミングの基本をお届けしている本連載もついに5回目。そろそろ終盤です。この第5回目では,「お絵かきしよう!」という描画ソフトを作成しながら,画面に絵を描くときに利用する「Canvasプロパティ」の扱い方と,設定用ダイアログボックスなどで利用する「サブフォーム」の扱い方,の二つをテーマにお届けします。
Canvasプロパティを使って絵を描くプログラムを作ってみる
今回のサンプル・プログラム「お絵かきしよう!」は,フォームの中央に配置したTImageコンポーネントに,マウスで描画するプログラムです。以下のような機能を備えています。
- 描く線の色と線の太さを選択する
- 新規作成メニューで640×480ピクセルの白いキャンバスを用意する
- 開くメニューではビットマップ形式のファイルを開く
- 保存メニューではビットマップ形式でファイルを保存する
- 色の設定フォームで色を選択する
- 図形の設定フォームで,手書き線,楕円,四角,文字を選択する
- バージョン情報メニューでバージョン情報フォームを表示する
あくまでサンプルなので,完成度はちょっといまいちです。例えば,新規作成メニューでは,サイズを640×480に固定しています。楕円と長方形を描画するときに,線が重なる部分の色が変わります。クリックしても点にはなりません。ごめんなさい。でも,Canvasプロパティやサブフォームの使い方はじっくり学んでいただけると思います。
では,いつものようにプログラムの作成から始めていきましょう。プログラムを作る手順は覚えていただけましたか? まず画面を作り,次にコードを書くのでしたね。