Linuxはファイルなどを格納しておくディレクトリ(Windowsのフォルダに相当します)が利用できます。今回はディレクトリの基本操作方法を紹介します。

ディレクトリを新規作成する

 新たにディレクトリを作成したい場合は,mkdirコマンドを利用します。例えば,newdirというディレクトリを作成する場合は,

$ mkdir newdir

と入力します。また,パスを指定してディレクトリを作成することもできます。その際,作成するディレクトリの親ディレクトリが必要です。もし,親ディレクトリを用意していない場合は,「-p」オプションを指定することで,親ディレクトリも同時に作成できます。例えば,

$ mkdir -p work/datadir

と入力すると,workディレクトリを作成した後にdatadirを作ります。

ディレクトリを削除する

 不必要になったディレクトリは,rmdirコマンドで削除できます。例えば,rubbishdirを削除する場合は,

$ rmdir rubbishdir

と入力します。ただし,ディレクトリの中が何もない状態でないと削除ができません。もし,ディレクトリ内にファイルやサブディレクトリが残った状態でディレクトリごと削除したい場合は,rmコマンドに「-r」オプションを指定します。

$ rm -r rubbishdir

 また,「-f」オプションを同時に指定すると,警告メッセージを表示せずにディレクトリを削除できます。ただし,警告がない分,注意して実行してください。

ディレクトリの移動・名前の変更

 ディレクトリの移動やディレクトリ名を変更したい場合は,ファイルと同様,mvコマンドを利用します。例えば,targetdirディレクトリをmvdirディレクトリに移動したい場合は,

$ mv targetdir mvdir

と入力します。ただし,あらかじめmvdirディレクトリが存在する必要があります。また,olddirをnewdirにディレクトリ名を変更したい場合は,

$ mv olddir newdir

と入力します。

ディレクトリのコピー

 ディレクトリごとコピーを行いたい場合は,cpコマンドに「-r」オプションを指定します。例えば,srcdirをcopydirとしてコピーしたい場合は,

$ cp -r srcdir copydir

と入力します。

 また,/dev/zeroといったスペシャル・デバイスが入ったディレクトリをコピーしようとすると,システムがハングアップしたり,ディスクを使い尽くしたりします。そのためスペシャル・デバイスをコピーしたい場合は,「-R」オプションを利用します。

# cp -R /dev ./
各コマンドの詳しい使い方などについては,「Linuxコマンド集」を参照ください。また,「Linuxコマンド逆引き大全」で,行いたい処理内容からコマンドの使い方を調べられます。