パートナー満足度調査

「人的支援の厚さこそが、満足度を高める王道」―。9回目となるパートナー満足度調査は、この言葉を改めて印象付ける結果となった。製品面の評価は他社に若干劣っても、人対人の支援でパートナーのビジネスを後押し、劣勢を補う。このような“泥臭い”パートナー施策で高い評価を獲得したNECと富士通、そして日本オラクルの3社が今回、多くの部門を制覇した。特に日本オラクルは技術・営業スタッフを駆使。電話サポートをうまく活用しながら、特約店を抱える大手メーカーと渡り合い、高評価を得た。



【総論】NEC、富士通、オラクルが3部門ずつ制覇 決め手は「顔の見える支援」

UNIXサーバー

UNIXサーバー 富士通が2年ぶりに首位、日立が転落
 UNIXサーバー分野は、富士通が2年ぶりに首位に返り咲き、NECが2位になった。前回1位だった日本HPは、3位に後退した。昨年の調査では富士通、NEC、日本IBM、日立製作所の4社が同列で2位で並ぶ大接戦を演じたが、今回は4社の中から富士通とNECの国産ベンダー2社が抜きん出た格好である。


PCサーバー

PCサーバー 日本HPとの首位決戦をNECが制す
 PCサーバー分野を制したのは3年ぶりとなるNEC。昨年1位だった日本HPを0.07ポイント差でかわして首位に立った。3位は富士通で、2位との差はわずか0.09ポイント。昨年は日本HPが抜きん出た1位だったが、今回は上位3社がきん差にひしめく。特にNECとHPは市場でのシェア争いと同様の接戦を演じた。


ストレージ

ストレージ 支援ツールの提供などでNECがトップに躍進
 ストレージ分野は、NECが昨年の5位から大きく躍進して首位に立った。2位の富士通も昨年の4位から急浮上。これと入れ替わる格好で、昨年トップの日立製作所と2位だった日本ネットワーク・アプライアンス(ネットアップ)が5位と6位に下がった。



ネットワーク機器

ネットワーク機器 首位はジュニパー、ヤマハが4位に初登場
 ネットワーク機器は、昨年2位のジュニパーネットワークスが首位を制した。2位はNECで、アライドテレシス、シスコ、富士通をごぼう抜きにし、昨年の5位から大躍進。このあおりを受けた富士通は、トップから3位に後退。初登場のヤマハは4位につけた。


IP電話システム

IP電話システム NECが首位奪還、沖電気工業は5位に転落
 IP電話システムの総合満足度は、NEC、富士通、日立製作所がトップ3。同分野は昨年、0.1ポイントごとに近接する“団子状態”。今年は上位2社のNECと富士通が、3位以下に0.6ポイント以上の差を付ける結果となった。4位にはシスコが入り、昨年の5位から順位を上げた。2位だった沖電気工業は、今年は5位に落ち込んだ。初登場の日本アバイアは6位と、低調な出だしとなった。

法人向けデータ通信サービス

法人向けデータ通信サービス 富士通が初登場首位、上位の常連組と逆転も
 データ通信サービスは、規定票数に達した富士通が初登場で首位を獲得した。同じく初登場のNTTPCコミュニケーションズも3位と健闘。2位のNTT東日本を含め、上位を新しい顔ぶれが占めた。


データベースソフト

データベースソフト オラクルが量・質で圧倒、2位に富士通が食い込む
 データベース分野は、日本オラクルが2年連続で首位を獲得した。回答票数も270票と最多。前回に続き「量も伴った満足度1位」である。



ネットワーク/システム運用管理ソフト

ネットワーク/システム運用管理ソフト 富士通が首位に返り咲き、NECも躍進
 運用管理ソフトの首位は富士通だった。昨年の調査で回答が規定数に達しなかったため、一度はランキング外に消えたが、今年は規定数を大幅に上回る48件を集め返り咲いた。2位は昨年の5位から躍進したNECが獲得。逆に昨年トップだった日立製作所は、今年は4位に落ちた。昨年は初登場ながら3位のシマンテックだったが、今年は7位に沈んだ。

アプリケーションサーバー

アプリケーションサーバー 新体制の端境期でBEAが急落、オラクルが首位
 アプリケーションサーバーの分野では、大きな順位変動があった。2年連続首位だった日本BEAシステムズが5位に急落した代わりに、首位になったのが昨年2位の日本オラクル。昨年5位だった富士通は2位に躍進した。逆に、オラクルと同列2位だったNECは今回、3位に下がった。

セキュリティ製品 トレンドマイクロが3連覇も2位とはきん差

セキュリティ製品 トレンドマイクロが3連覇も2位とはきん差
 セキュリティ製品は、トレンドマイクロが3連覇を果たした。ただし、背後には日本CAが0.02ポイント差で詰め寄っている。昨年、初登場で3位につけたチェック・ポイント・ソフトウェア・テクノロジーズは今年、5位に順位を下げた。


ERPなど基幹業務ソフト

ERPなど基幹業務ソフト オラクルが浮上、NECと富士通がランクイン
 ERP(統合基幹業務システム)など基幹業務ソフト分野では、日本オラクルが初めてトップに立った。昨年の覇者であるオービックビジネスコンサルタントは2位だった。新顔は富士通とNECの2社。富士通は昨年、回答数が規定に達しなかったためランキング外となったが、今年は3位に復活。NECは初登場ながら4位と健闘した。

グループウエア/EIP

グループウエア/EIP ネオジャパンが首位を守る、富士通も健闘
 グループエア/EIP(企業情報ポータル)分野は、昨年に続きネオジャパンが首位の座を守った。2位はランキングに復活した富士通、3位は前回と同じNECである。


次にお付き合いしたいのはあのメーカー メーカー別・パートナーの“浮気度”は?