これがITのチャイナ・リスクだ

13億人の巨大市場に参入しようと、中国に現地法人や拠点を設ける日系企業が後を絶たない。ここへ来て、ビジネスをさらに拡大するために、現地の情報システムに力を入れる日系企業が増えてきた。ERPパッケージ(統合業務パッケージ)を導入し基幹系システムを整備したり、CRM(顧客情報管理)システムを構築し販売力強化を目指したりする動きだ。しかし、中国で日系企業をとりまくIT事情は、日本とはまるで異なる。現地取材をベースに、そのポイントを探る。

(1)国産ERPパッケージだけでは通じない 
(2)人材の確保は困難,IT担当者はいなくなることを前提に 
(3)人手でやるか,システム化するか,それが問題だ 
(4)中国だから安いと思うなかれ 
(5)日系ベンダーに大きな期待は禁物 
(6)万事うまくいかないと心得よ 
(7)ネットワークの“南北問題”に気を付けよ 
■追記
この連載は日経コンピュータ4/30号の特集記事「中国市場を切り開く」の取材結果などを参考に執筆しています。[2007/05/11 13:30]