目的のセルに「=DAVERAGE(Databese,フィールド,Criteria)」を入力

 試験の成績をまとめたExcelの表から男女別の得点を自動で抽出して集計したい(図1)。こんなときに打ってつけなのが,「DAVERAGE(ディーアベレージ)関数」。一般によく使う「AVERAGE関数」が平均を求める関数であるのに対し,「DAVERAGE関数」は,条件に合うデータだけを抽出して,平均を求める関数だ。

図1●テスト結果の表から,男女別の平均点を自動で抽出して算出したい

 この関数を使うには,集計基準(Criteria)を別表に作成しておく必要がある。今回は,男女別の集計表なので,「性別」「男」,「性別」「女」と入力した表を,同じシート内に作成しておいた。なお,「性別」「男」といった具合に,基準名と具体的な条件を表す文字列は,上下のセルに入力する必要がある(図2)。

 次に,平均点を求めたいセルに,「=DAVERAGE($A$2:$C$11,$C$2,F5:F6)」のように入力する。最初の「$A$2:$C$11」は集計表を示す。項目名も含めて,表全体を指定するのがポイントだ。次の「$C$2」は,最初に指定した集計表のうち,計算する項目を示した項目名だ。最後の「F5:F6」は,図2で作成した集計基準を指す(図3)。

 なお,範囲の指定で,最初の2つを「A2:C11」「C2」ではなく,「$A$2:$C$11」「$C$2」のように絶対参照にするのは,ほかのセルに数式をコピーしたとき,参照範囲がずれないようにするためだ。こうしておけば,セルの右下の角をドラグして,他のセルに数式を正しくコピーできる(図4)。なお,絶対参照については,「絶対参照を使って数式コピー時の“ズレ”を防ぐ」の記事を参照していただきたい。

図2●まずは,集計基準を別表に作成する。基準は,「基準名」「具体的な条件」を上下のセルに入力する

図3●DAVERAGE関数を使い,「基になる表全体」「平均を算出する項目名」「別表の集計基準」の順に入力する。最初の二つは固定なので,セルの指定を絶対参照にしておく

図4●最初のセルに「男」の平均点が表示される。あとはこの数式をコピーすればよい。右下の角を右方向にドラグすれば完了だ

※この記事はExcel 2002(Office XP)をもとに執筆しています。

■岡野 幸治 (おかの こうじ)

フリーランスライター。「日経PC21」「日経PCビギナーズ」などでパソコン関連の活用記事を中心に執筆中。