米Intel Corp.は,中国の北京で開催している同社主催のセミナー「Intel Developer Forum(IDF)」で,86系命令セットを用いたマイクロプロセサで数TFLOPSの浮動小数点の演算性能を実現するアーキテクチャの開発に取りかかったと発表した。

 このアーキテクチャの開発コード名は「Project Larrabee」。多数の並列処理を用いて高速動作を図りながらも,既存の86系マイクロプロセサ用ソフトウエア開発ツールを利用できるようにするという。想定する用途は,科学技術計算や動画の検出,可視化,金融市場の解析,医療など。「幅広い用途に利用できるようにする」(Intel社)。

 ただし,具体的な製品の開発スケジュールや何個のCPUコアを用いたアーキテクチャなのか,などは明らかにしなかった。Intel社は,2006年秋のIDFなどで80個のCPUコアを備えるマルチコア型LSIを発表し,今回のIDFでも動作品を見せている(関連記事)が,このLSIでは86系命令セットは動作しない。