フリー・エンジニア
高橋 隆雄
Asterisikには,オープンソース版と商用版があることを前回のQ&Aで説明しました。Asteriskの開発者であるマーク・スペンサー氏が創業した米ディジウム(同社のWebサイト)は,オープンソースのAsteriskのほかに,商用版の「Asterisk Business Edition」をリリースしています(関連記事)。そのため「商用版があるのだからオープンソース版の販売はできないのでは」と思う方もいるでしょう。
実際はそんなことはありません。販売は可能です。ライセンスに違反しない限り,オープンソース版のAsteriskをベースにした応用製品などを販売することができます。オープンソース版のAsteriskはGPL(GPL2)ライセンスで配布されています(GPLについてはこちらを参照)。このため,GPLに違反しない限り,オープンソース版のAsteriskを販売したり,その応用製品を販売することは自由です。実際,オープンソースのAsteriskをベースに開発された各種アプライアンスなどがすでに市場に出回っています(関連記事)。
ただし,くれぐれもライセンス条項には注意してください。オープンソース版のAsteriskはGPL2ライセンスで配布されていますから,「GPL汚染」(本来公開したくないプログラムのソースコードに,オープンソースのコードが組み入れられて公開せざるを得なくなる,といったような状況を指す。関連記事)を気にする,あるいは問題視する場合には使わない方がいいでしょう。あなたの会社がこのGPL汚染の問題をクリアに扱うことができるのであれば,オープンソースのAsteriskは強い味方となってくれるはずです。
参考
Asteriskの情報を入手するには以下のWebページを参照していただきたい。
(英語)ディジウム | http://www.digium.com/ |
Asterisk | http://www.asterisk.org/ |
VoIP Info Wiki | http://www.voip-info.org/ |
(日本語)
筆者のVoIP Wiki | http://voip-info.jp/ |