![]() |
写真1●NTTデータがまもなく出荷を始めるAsteriskベースのIP-PBXアプライアンス「astima」 |
この開発を担当したのは,CTI(computer telephony integration)製品ブランド「VOISTAGE」を手がけている部署だ。開発担当の電話に対する考え方は,搭載機能に現れている。IP-PBXのほかIVR(自動音声応答機能),音声認識,ACD(自動呼分配機能),FAXサーバーといった“電話アプリケーション”を複数,標準搭載している。VOISTAGEプロジェクトの中渡瀬仁部長と西田晋也氏は,「従来のPBXにはあまり見られない機能で勝負するべき」と考えた。
こうした位置付けで開発された製品が,企業の電話の使い方をどれだけ変えられるかは興味深い。簡単に使えるのか。IVRやFAXサーバーは一般企業にも使いこなせるものなのか,使われるのか。だれが販売やインテグレーション,サポートを提供するのか--。astimaの可能性や効能を探るべく,ベータ機の検証環境を借り,初期設定を施してIP-PBXとして動作させ,ACDやIVRを使ってみた。
IP-PBXが1時間10分で動く
![]() |
図1●Webの設定画面を使って内線番号を追加する [画像のクリックで拡大表示] |
動作環境は限定されているが,それがIP-PBXを起動するまでの初期設定の分かりやすさにつながっている。マニュアルを見ながら設定を進め,外線接続と内線設定,電話機接続に要した時間は,テストも入れて約1時間10分。FAXサーバーの設定を含めると約1時間半だった。無償配布されているAsteriskのソフトウエアを使う場合に必要なインストール作業,設定ファイルの作成・追記などはない。例えば内線番号の追加といった作業は,Web画面への入力だけで終わる(図1)。
ACDやIVRは「一般企業でも役立つもの」
![]() |
図2●IVRの動作を設定する画面 [画像のクリックで拡大表示] |
ACDを活用すれば,オペレータ数席の小規模なコンタクトセンターを構築できる。ACDは電話の呼を分配する対象の「オペレータ」,オペレータが電話を受けられる状態かどうかを把握するための「ログイン」といった概念に戸惑ったが,30分ほどで動作確認まで完了した。
IVRは,astimaが搭載する音声認識機能と連携させて,本格的なシナリオを作れる。シナリオもWeb画面で設定していく(図2)。使い方によっては設定が複雑になる。「都道府県名を音声認識した際の処理を設定するとき,条件を入力するテキスト・ボックスに“神奈川”と“KANAGAWA”のどちらを入力すべきか」などの点で迷うことがあった。