概要  
FTPサーバーに接続してファイルの転送(送受信)を行う。TCP/IPネットワーク上で,広く使われるファイル転送のコマンドである。最近ではOSインストール時のパッケージ指定によってKerberos認証に対応したftpコマンドがインストールされる(Red hat Enterprise Linux の場合,/usr/kerberos/bin/ftpが該当する)。ここでは,対話モードのコマンドについては触れないので,対話モードの使い方についてはマニュアルなどを参考にされたい。

 構文  
ftp [-h] [-v] [-d] [-i] [-n] [-g] [-e] [-p] [FTPサーバー]
※Kerberos対応版のftpコマンドの場合には,上記以外にもKerberosに関連したオプションが利用可能である。

 利用環境  
Red Hat Enterprise Linux ○

 オプション 
-hftpコマンドの使い方を表示する。
-v詳細表示モードで実行する。
-dデバッグ・モードで実行する。FTPサーバーとクライアントの間でやりとりされるプロトコル・レベルのログを出力する。
-i複数のファイルを転送する際に転送確認の表示を抑止する。
-n自動ログインの機能を抑止する。
-gファイル名の拡張機能(「*」や「?」などのメタキャラクタの利用)を抑止する。このオプションを指定した場合には,mgetやmdeleteコマンドなどを実行したときにメタキャラクタの利用ができなくなる。
-eftpコマンドにコマンド履歴機能や,コマンド編集機能が組み込まれている場合は,その機能をオフにする。
-pサーバーとデータを転送するコネクションをクライアント側から張れる「パッシブ・モード」を使ってファイルを転送する。
FTPサーバー転送の相手となるFTPサーバーを指定する。


 使用例1:FTP転送のトラブルシューティングをする(クリックで詳細表示)  
ftp -d FTPサーバー

 使用例2:ファイル転送を自動実行する(クリックで詳細表示)  
シェル・スクリプトを起動してバッチ・ファイルを実行