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電子行政:DATAで見る電子自治体の弱点2006-07

第6回(最終回) 自治体の業務継続性

まだまだ低い業務継続性のレベル

2007/04/06 日経BPガバメントテクノロジー

石堂氏写真 筆者紹介 石堂 一成(いしどう・かずしげ)

1948年生まれ。京都大学工学部数理工学科卒業。工学博士、技術士(情報処理部門)。三菱重工業、マッキンゼー・アンド・カンパニーを経て、1991年に東京コンサルティング(株)を設立し、代表取締役社長に就任。日本国内、欧米、東南アジアで、事業戦略・マーケティング戦略・提携戦略・システム戦略・業務改革・組織改革などのコンサルティングに従事。システム分野には特別に注力し、日本経済新聞社などと国内主要企業の「システム格付け」を実施したほか、2005年から日経BPガバメントテクノロジーと自治体の「システム格付け」を実施している。2003年に外務省CIO補佐官にも就任(現任)。著作は、「オープン時代の情報システム」(共著、富士通経営研修所)など。

 日経BPガバメントテクノロジーと東京コンサルティングが昨年実施した「第2回自治体の情報システムに関する実態調査」の結果から、自治体の業務継続性に関して分析してみた。災害時の業務継続能力の目標をどう設定し、どんなレベルを達成しているのだろうか。

 結果を見ると、目標設定率・業務継続性とも極めて低いこと、高いレベルでシステムのバックアップを準備している自治体だからと言って、必ずしもバランスの取れたシステム化を実施しているとは言えないことが分かった。

「業務継続・3日以内復旧可能」は20%以下

 まず、地震・火災等の被災時の業務継続性(継続の可否、または復旧時間)の目標を、いくつの業務に対して設定しているかを見てみよう。業務継続性の目標を設定している自治体は、4分の1にとどまる。具体的には、(1)ほぼ全ての業務について設定している自治体数はわずか3.3%、(2)一部の主要業務について設定している自治体は21.4%であり、(3)ほとんど未設定が75.3%という結果となった。

 次に、被災時のシステム復旧能力について見てみたい。被災直後からの業務継続または3日以内の復旧が可能と回答した自治体は18.3%に過ぎない。具体的には、(a)「遠隔地に待機系と独自の通信手段を持ち、特定地域のコンピュータセンターが被災しても、業務継続または数時間での復旧が可能なレベル」と回答した自治体は1.4%、(b)「遠隔地に待機系を持つなど、特定地域のコンピュータセンターが被災しても、一般の広域ネットワークが機能していれば業務継続または数時間での復旧が可能なレベル」が4.3%と非常に少ない。(c)「データ、アプリケーションのバックアップ、および代替機の用意があり、2~3日で復旧できるレベル」でも、12.6%にとどまった。

 復旧にさらに長期間を要する自治体がこれに続き、(d)「データ、アプリケーションのバックアップは確保しており、代替機の手配等により1~2週間で復旧できるレベル」が最も多く54.6%、(e)「データ、アプリケーションのバックアップも同一センター内で確保しており、これが被災した場合、復旧に長期間を要するレベル」が27.1%となった。

 業務継続性の目標設定と結果として実現された復旧能力のレベルとの関係を見ると、多くの業務について目標を設定している自治体ほど、高レベルの業務継続性を実現している傾向が分かった(図1)。例えば、業務継続または3日以内での復旧が可能と回答した自治体(前記(a)~(c)の合計)の割合は、ほぼ全業務に目標を設定している自治体(前記(1))で42.9%であるが、一部の主要業務について設定している自治体(前記(2))では32.2%、ほとんど未設定の自治体(前記(3))では13.3%まで下がってしまう。

■図1 業務継続性の内訳(目標設定の範囲別)
(n=420)
業務継続性の内訳(目標設定の範囲別)
広範囲の業務にわたって復旧時間の目標を設定している自治体ほど、業務継続のためのバックアップ体制も高レベル

多数業務に目標設定する自治体ほどバランスの取れたシステム化

 では、少数ながらも存在する業務継続性の高い自治体の特徴を見てみたい。これも、目標設定の度合いと結果として実現されたレベルの双方を、システム格付け(注1)との関連で見てみたい。

(注1)Webサイト「ITpro電子行政」の「第2回『自治体の情報システムに関する実態調査』《分析編》」を参照。格付けの方法は、同調査の「調査概要」を参照。

 まず、多数の業務について継続性の目標を設定している自治体ほど、システム格付けは高い傾向がある(図2)。7レベル(注2)のうち最上位のAAA(=レベル1)の団体数は、ほぼ全業務に目標を設定している自治体(前記(1))の46.7%を占めるが、一部の主要業務について設定している自治体(前記(2))では42.2%、ほとんど未設定の自治体(前記(3))ではわずか7.9%になる。これは、多くの業務について継続性目標を設定している自治体ほど、バランスの取れた総合的に優れたシステム化を行っていることを意味している。

(注2)レベルについては、上記調査の「人口規模と格付けに相関性、ただし健闘する小規模団体も」の部分を参照。

■図2 システム格付けレベルの分布(業務継続性の目標設定の範囲別)
(n=423)
システム格付けレベルの分布(業務継続性の目標設定の範囲別)

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