Windows上でLinuxシステムが開発できるようになる
出典:日経ソフトウエア2006年12月号
120ページより
(記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります) Cooperative Linux(coLinux)は,Windows上でLinuxを動作させるソフトウエアです。似たようなソフトには,Virtual PCやVMwareといったエミュレータがあります。これらはパソコンのハードウエアをエミュレートすることにより任意のOSを動作させるものであり,エミュレートのオーバーヘッドの分だけ動作が遅くなります。 これに対し,coLinuxはいわばLinux専用のエミュレータです。ネイティブ動作に近い速度で軽快に動きます。ただし,通常のLinuxカーネルをそのまま使うことはできません。パッチを当てた特殊なLinuxカーネルを用いる必要があります。様々なLinuxディストリビューションに対応したcoLinux用ディスク・イメージが用意されています。 インストールは,ダウンロードしたexeファイルをダブルクリックしてウィザードに従うことにより行います。途中で,Debian GNU/LinuxかGentoo Linuxのディスク・イメージをダウンロードするための画面が表示されるので,ここでディスク・イメージをダウンロードできます。Fedora CoreやVine Linuxといった別のディストリビューションを使う場合は,あとで別途ダウンロードして利用することもできます。インストールが終わったら,XMLの設定ファイルを必要に応じて書き換えます。 少し面倒なのがネットワークの設定です。「TAP-Win32」か「WinPcap」という特殊なネットワーク・ドライバを使います。これらをインストールするかどうかはインストール時のウィザードで指定できます。ブリッジ接続あるいはネットワーク共有の設定を行うことで,coLinuxからネットワークを利用できます。 coLinuxは,Linuxシステムの開発者がWindows上で開発を行う際によく使われます。実際の開発では,coLinuxのコンソールを使ってLinuxを直接操作するのではなく,たいていPuTTYなどのTelnet/SSHクライアントを使って,ローカルで動作しているcoLinuxにログインします。合わせて,GNU Screen(仮想コンソールを使えるようにするソフト)をcoLinux側で動かしておくと,利便性が大きく向上します。 ただ,coLinuxではそのままではGUIの画面を表示できません。GUIのLinuxアプリケーションを利用したい場合は,Cygwinを利用してWindows上でX Window Systemのサーバーを動作させるか,VNCを使って接続する必要があります。
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