Asteriskは,米ディジウムのマーク・スペンサー氏が開発したオープンソースのPBXソフトです。対応するOSは基本的にはLinuxです。Linuxが稼働しているサーバー上のアプリケーションとして動作します。PBXとは構内交換機のことで,転送や保留といった内線電話の機能を実現します。従来PBXメーカーは,独自技術を使うことでユーザー企業やサポート会社などを囲い込んできました。Asteriskはその逆のアプローチを取ったPBXソフトと言えます。ソースコードをオープンにすることで,これまでPBXを作っていなかったハードウエア・ベンダーやシステム・インテグレータ,ソフトウエア開発者がPBXの市場に参入できる素地を作ったのです。

 ソフトウエアとしてのAsteriskの特徴は大きく4点あります。(1)まずはオープンソースであること,(2)フル機能のPBXであること,(3)様々な呼制御プロトコルやコーデックに対応すること,(4)アナログ電話網との接続も考慮していること,です。(1)によって,世界中の技術者の協力で製品が強化されていきます。(2)については,転送や保留といった機能だけでなく,ボイス・メールや音声自動応答機能も備えます。(3)については,SIP(session initiation protocol)だけでなく,H.323や独自のIAX2(inter-asterisk exchange 2)といったプロトコルにも対応しています。(4)は,別途アナログ電話やISDNに接続するボードが必要となります。

 詳しくは本特番サイトの以下の記事を参考にしてください。

●無料PBXソフト「アスタリスク入門」

目次ページ
http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/COLUMN/20060421/235948/

第1回 アスタリスクの概要とその発展経緯
http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/COLUMN/20060404/234445/

●Astrisikを使う

第1回 Asteriskとは何か
http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/COLUMN/20060330/233889/