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電子行政:DATAで見る電子自治体の弱点2006-07

第5回 情報資産の「見える化」

資産台帳の記載内容が充実しているほど効果も大きい

2007/03/22 日経BPガバメントテクノロジー

石堂氏写真 筆者紹介 石堂 一成(いしどう・かずしげ)

1948年生まれ。京都大学工学部数理工学科卒業。工学博士、技術士(情報処理部門)。三菱重工業、マッキンゼー・アンド・カンパニーを経て、1991年に東京コンサルティング(株)を設立し、代表取締役社長に就任。日本国内、欧米、東南アジアで、事業戦略・マーケティング戦略・提携戦略・システム戦略・業務改革・組織改革などのコンサルティングに従事。システム分野には特別に注力し、日本経済新聞社などと国内主要企業の「システム格付け」を実施したほか、2005年から日経BPガバメントテクノロジーと自治体の「システム格付け」を実施している。2003年に外務省CIO補佐官にも就任(現任)。著作は、「オープン時代の情報システム」(共著、富士通経営研修所)など。

 日経BPガバメントテクノロジーと東京コンサルティングが昨年実施した「第2回自治体の情報システムに関する実態調査」の結果から、自治体のシステム資産の「見える化」に関して分析してみた。情報システムに関してどのように資産台帳を整備し、どんな効果をあげているのだろうか。調査の結果を見ると、台帳の整備はまだまだ遅れているものの、それでも「見える化」を行っている自治体と怠っている自治体には大きな差があり、前者は高レベルでITガバナンスを確立していることが分かった。

■「見える化」の取り組みの状況

 まず、ここでいう「システム資産台帳」とは、個々のパソコン・各種周辺機器・ソフトウエアなど単位として、購入費・設置場所・使用状況など等を詳細に管理するオペレーションレベルのものではない。情報システムを単位として、内容・費用・効果などを体系的に管理し、システム化の推進のマネジメントでPDCAサイクルを回すために必要な情報を提供するものを意味している。

 まず、システム資産台帳の整備の有無と対象範囲を見てみよう。

 システム資産台帳を整備している自治体は、55.4%である。ところが、ほぼ全庁の情報システムを対象としている自治体は、限られている。整備している自治体に対して、どれだけの範囲の情報システムを対象としているか質問したところ、「ほぼ全庁の情報システムについて」は41.5%、「基準金額以上の大規模なシステムについてはほぼ全庁的に」が11.9%、「情報システム部門が主管/協力する情報システムについてのみ」が46.6%となった。つまり、ほぼ全庁の情報システムについて資産台帳を整備している自治体は、回答全体でみると20%強である。

 次に、台帳の内容を見てみたい。費用対果をフォローして問題点の明確化と改善につなげる、開発・運用の計画・実績・進捗状やシステムの問題点・改善課題などの項目は、あまり台帳に記載されていないようだ。整備している自治体での項目別の記載率を見よう(図1)

■図1 システム資産台帳への記載率(項目別)
(台帳を整備している自治体のみ、n=241)
システム資産台帳への記載率(項目別)

 まず、「I.基本的には開発時以降に変化のない項目」は、(1)システム名・概要94.2%、(2)主管組織72.2%、(3)主要機能47.3%、(4)システム規模(ステップ数、データ量等)19.5%、(5)システム方式概要(Web型かC/S型かなど)54.4%、(6)ハード・ソフト構成(製品名、数量など)76.3%、(7)ユーザー(利用組織、利用者など)58.1%である。

 「II.定期的に更新を要する項目」は、記載率がぐっと下がる。(8)予算額31.1%、(9)執行額31.5%、(10)開発・運用の計画・実績・進捗状況21.1%、(11)開発・運用・保守体制(業者名、要員数など)47.3%である。

 「III.測定・評価を要する項目」となると、記載は非常に少なく、(12)利用率5.4%、(13)効果(定性・定量)8.3%、(14)システムの問題点・改善課題18.7%だ。

 では、効果はどうか。各効果について、台帳を整備している自治体での回答率を見よう(図2)

■図2 システム資産台帳整備の効果
(台帳を整備している自治体のみ、n=239)
システム資産台帳整備の効果

 多いのは、(a)「庁内の全情報システム、システム化状況の全体像の把握」で、79.9%が回答している。ただし、この項目以外の効果はどれも少なく、(b)「全庁のシステム関連支出の総額と内訳の一元把握」23.0%、(c)「不良システム資産(低利用率・低効果システム・重複システム)の抽出、棚卸・整理の実現」11.3%、(d)「情報システム単位での費用対効果の明確化、予算検討へのフィードバック」20.5%、(e)「調達・開発・改修等の進捗の一元把握、遅延に対する早期アクションの実現」19.2%、(f)「全庁のシステム化の共通的な問題点・課題の一元把握、全庁レベルでの改善実現」30.1%と、低い数字にとどまる。

 これより、資産台帳を整備している自治体でも、費用対効果・問題点の把握・改善にはあまりつなげることができていないという実態がかいま見える。

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