●名称:Vine Linux 4.1
●提供元:Project Vine
●URL:http://vinelinux.org/
●対応機種:PC AT互換機,PowerPC搭載機

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 Project Vineは2007年2月22日,LinuxディストリビューションVine Linuxの最新版となる「Vine Linux 4.1」を公開しました。Vine Linuxは,Project Vineが開発・提供する国産のLinuxディストリビューションです。主な特徴は,(1)日本語対応が進んでいること,(2)動作の安定性を重視して開発されていること,です。今回,公開されたVine Linux 4.1は,2006年11月22日に公開されたVine Linux 4.0に存在した不具合の修正などが施されています。

 Vine Linux 4.1では,Linuxカーネルにバージョン2.6.16.38が採用されています。デスクトップ環境での主要ソフトウエアは,GNOME 2.14.2やX.Org X11R6.9.0です。また,さざなみゴシックをProject Vineが改変した日本語True Typeフォント「VLゴシック」がメニュー等で使われています。

 かな漢字変換ソフトは,Vine Linux 3.2までの「Canna」から「Anthy」に変更されています。ブート・ローダーについてもVine Linux 3.2まで採用していた「LILO」から「GNU GRUB」に変更されています。

 ここでは,Project Vineが公開しているインストールCD(PC AT互換機用)を用いた場合のインストール方法を紹介します


インストールの前に

 インストール作業に取り掛かる前に次の3点を確認してください。

 (1)インストール作業の前に,パソコンが光学ドライブから起動するよう,パソコンのBIOSを設定します。設定方法については,パソコンやマザーボードに付属するマニュアルを参照ください。また,Vine Linux 4.1では起動フロッピの作成は行えません。

 (2)WindowsとLinuxの両方を1台のパソコンにインストールし,起動時に利用するOSを選択する(マルチブート構成にする)ときには,あらかじめWindowsの起動ディスクを作成しておくことをお勧めします。Linuxのインストールが正常に終了しなかったときには, Windowsを起動するためにその起動ディスクが必要な場合があるためです。マルチブート構成にする際は,既存OS内のデータを消失したり,既存OS が起動しなくなるなどの危険が伴います。Linuxを初めてインストールするときなどには,Linux専用のパソコンを用意してそこにVine Linuxだけをインストールすることをお勧めします。

 (マルチブート構成にしたときに)Linuxを削除してWindowsだけが起動する状態に戻すときには,(Linux用のパーティションを削除するのに加えて)ハード・ディスクの先頭領域にあるMBR(マスター・ブート・レコード)にWindowsを起動するプログラムを書き込む必要があります。Windows Me/98では,Windowsの起動ディスクを使って起動し,コマンド・プロンプトで「fdisk /mbr」コマンドを実行します。Windows XP/2000/Vistaの場合は,Windows回復コンソールを利用します。回復コンソールが起動したら,Windows 2000/XPの場合は「fixmbr」,Windows Vistaの場合は「bootrec /FixMbr」,「bootrec /RebuildBcd」の順に入力します。

 (3)パソコンのシステム構成によっては,Linuxからその機能すべてを利用できない場合があります。例えば,ギガ・イーサネットワーク・カードや無線LANの機能は利用できないことがあります。Linux専用ドライバが提供されている場合は,そちらを利用してください。