概要  
指定したホストに到達するまでのネットワーク上の経路を調べて表示する。実行時には対象ホストのみは指定が必須で,それ以外のオプションは用途に合わせて指定する。

 構文  
traceroute [-d] [-F] [-I] [-n] [-r] [-v] [-x] [-f 初期TTL] [-g ゲートウエイ・アドレス] [-i LANインタフェース名] [-m 最大TTL] [-p ポート番号] [-q パケット数] [-s ソース・アドレス] [-t TOS値] [-w レスポンス待ち時間] [-z 送信間隔] 対象ホスト [パケット長]

 利用環境  
Red Hat Enterprise Linux ○ (traceroute-1.4にて確認)

 オプション 
-dデバッグ・モードを有効にする。
-F送信するIPパケットをフラグメンテーションしないように指定する。
-IUDPパケットの代わりにICMP echoを使用してネットワーク経路を調べる。
-nホスト名をDNSで解決せず,結果をIPアドレスで表示する。
-rルーティング・テープルを使用せず,ダイレクトに指定ホストにパケットを送出する。直接到達可能なネットワークに指定ホストがない場合はエラーとなる。
-v詳細モードで結果を表示する。
-xIPチェックサムを切り替える。
-f 初期TTL最初に送出するTTL(time to live)の値を指定する。指定できるのは,1~255の間の整数値。
-g ゲートウエイ・アドレス経由したいゲートウエイのアドレスを最大8個まで指定する。ただし,指定していないゲートウエイも経由することがある(loose source routed)。
-i LANインタフェース名パケットを送出するLANインタフェース名を指定する(eth0など)。ホスト上に存在しないインタフェース名を指定した場合はエラーとなる。
-m 最大TTL送出するTTLの値の最大値を指定する。指定できるのは,1~255の間の整数値で,指定した値を超えたホップは表示されない。このオプションを特に指定しなかった場合には,デフォルト値として30を指定されたものとしてコマンドを実行する。
-p ポート番号UDPパケットの使用するポート番号を指定する。このオプションを特に指定しなかった場合には,デフォルト値として33434を指定されたものとしてコマンドを実行する。
-q パケット数ホップあたりに送信するパケットの数を指定する。指定できるのは,0以上の整数値で上限はない。このオプションを特に指定しない場合には,デフォルト値として3を指定されたものとしてコマンドを実行する。
-s ソース・アドレスパケットを送出するホストのIPアドレスを指定する。ネットワーク上に存在しないホストを指定した場合はエラーとなる。
-t TOS値送出するパケットに書き込むTOS(type of service)値を指定する。特に指定しない場合には,デフォルト値として0を書き込む。
-w レスポンス待ち時間ホップからのレスポンスを待つ時間を秒単位で指定する。
-z 送信間隔パケットを送出する間隔をミリ秒単位で指定する。
パケット長送出するパケットのサイズをバイト単位で指定する。このオプションだけは対象ホストの後に指定する。


 使用例:ホストまでのルーティング情報を調査する(クリックで詳細表示)  
traceroute -n 対象ホスト