本記事は,4種類のシステム環境でテストしています。このアイコンは,次のディストリビューションとデスクトップ環境の組み合わせを指します。F:Fedora Core 5+GNOME,V:Vine Linux3.2+GNOME,S:SUSE Linux 10.1+GNOME,K:KNOPPIX5.0.1+KDE。アイコンが青い場合に記事が当てはまります。

A: Windowsでは定番となっているオフィス・ソフト「Microsoft Office」には,Linux版がありません。しかし,Linuxではフリーのオフィス・ソフト「OpenOffice.org」がほぼMicrosoft Officeと同じ操作で利用できます。OpenOffice.orgは,Microsoft Office同様,ワープロや表計算,プレゼンなどのソフトを含みます。

 OpenOffice.orgは,Microsoft OfficeのWord,Excel,PowerPointで作成したデータをそのまま読み出して表示できます。文字コードの違いによる文字化けは起こりません。編集も可能です。編集・作成したデータは,WindowsマシンのMicrosoft Officeで読み出すこともできます。

 ただし,完全に互換性があるわけではなく,Excelのマクロを実行できなかったり,PowerPointで作成したデータのレイアウトが崩れたりすることがあります。また,フォントの違いで見づらくなることもあります。とはいえ,全く表示できないわけではありません。

 サン・マイクロシステムズは,OpenOffice.orgをベースに,一太郎の作成データを読み出せるコンバータやフォントなどを追加した「StarSuite」を有償で販売しています。一太郎の文書ファイルを読み出すときに便利です。

 VineにはOpenOffice.orgがインストールされていませんが,導入は簡単です。apt-getコマンドを次のように実行します(誌面掲載時の一段幅に合わせて改行してあるのでご注意ください)。