近畿日本ツーリストの瓜生修一・経営企画部IT戦略部長 [画像のクリックで拡大表示] |
今年1月1日から新企業ブランド名「knt!」を導入した近畿日本ツーリスト。同社は年内に「ダイナミックパッケージ」の導入を目指している。これは、インターネット上で航空券と宿泊、レンタカーなどを顧客が自由に組み合わせられる旅行商品のことだ。投じる費用は数億円。ダイナミックパッケージは旅行業界において新たなる戦場となる。
このためのウェブサイト構築のプロジェクトを指揮するのは、CIO(最高情報責任者)の役割を担う瓜生修一・経営企画部IT戦略部長。「旅行商品は差別化が難しい。サイトの使いやすさにこだわりたい」と話す。現在、要件定義の真っ最中で多忙な日々を過ごす。
同氏は、もともと経理部でキャリアをスタートさせた。その後は、米国とカナダに駐在した10年間も経理・総務関連の仕事をこなしてきた。このときにIT(情報技術)も業務の一部に入ってきた。「海外拠点は人が少ない。総務の人間がシステムも見なければならない」からだ。帰国した後に本格的にシステム畑を歩むことになったが、最初はITの用語が分からず苦労をしたという。
システム部門の仕事について「ユーザーにはちゃんと動いて当たり前と思われている。実はそれが一番大変なのに」と話す。これまでに3度の大きなプロジェクトのカットオーバーに立ち合った。何かトラブルが生じたら携帯電話にメールが送られてくるが「毎日ピリピリしてしまう」という。責任感の強さの表れだろう。
最近は「100万単位のお客様からの声を、いかに適切な場所はフィードバックしていくか」というテーマについて考えを巡らせているという。ブログやデータベースをうまく使い、顧客からの賞賛や不満の声を次の企画や品質改善につなげたいという。「あくまで顧客のためのシステム作りを心がけたい。社内の都合、業務の効率化といった内部の都合にとらわれないように発想したい」
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本文末尾に、別の記事の本文が1パラグラフ分、誤って追記されていました。該当部分を削除し、お詫びいたします。[2013/04/15 19:20]