米VMware社は2006年12月末から,2種類のソフトウエアのパブリック・ベータ・テストを開始した。開発者および先進ユーザー向けの「VMware Workstation 6」(仮称)*1と,WindowsアプリケーションなどをMacintosh上で利用できる「VMware Fusion for Mac」(写真1)(仮称)である。前者はLinuxおよびWindowsで動作,後者はMac OS Xで動作する。

写真1●VMware Fusionfor Macの画面
写真1●VMware Fusion for Macの画面

 さらに実機や他の仮想マシンをVMware用の仮想マシンに変換するための「VMware Converter 3.0」を2007年1月29日に無償公開した。

 VMware Workstation 6には,VMware Converter 3.0の機能が含まれるほか,単体ではベータ・テストとして公開されていない「VMware Player 2.0」*2が付属する。

開発者向けの機能を強化

 VMware Workstationは,WindowsやLinux上で動作する商用の仮想化ソフト。例えば,Windows XP上のVMware Workstationに,Fedora Core 6をインストールして利用できる。

 サーバー用途ではなく,日常利用する開発マシンや実験マシン上で利用することを想定している。VMware社はOSをインストールする機能などを取り外し,仮想マシンを実行する機能に特化した無償のVMware Playerを既に公開している。これに対して,VMware Workstationは開発者やテスターの業務に役立つ機能を中心に強化したものだ。

 VMware Workstation 6の主な新機能・改良点を表1にまとめた。

表1●VMware Workstation 6の主な新機能
表1●VMware Workstation 6の主な新機能
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 VMware Workstationを利用する際は通常,(1)仮想マシンの作成,(2)仮想マシンへのOS(ゲストOS)のインストール,(3)ゲストOSの利用,という3段階を踏む。表1でも(1)~(3)の流れに従って,新機能・改良点を示した。