目的のセルに「=RANK(数値,範囲)」を入力

 Excelで営業成績や試験の結果など作表する際に,売上高や点数の多い順に順位を付けることは多い(図1)。しかしこの順位を自分で入力するのは手間がかかるうえ,後からデータの追加や変更があったときに,いちいち順位を調べ直さなければならない。

図1●営業成績表の売上高データをもとに,各営業担当者の営業成績の順位を自動で表示させたい

 そんなときに強い味方になるのが「RANK関数」だ。この関数を使えば,あらかじめ指定したセル範囲のデータでの順位を自動で算出してくれるうえ,データが後から追加や変更になっても,自動的に順位が再計算されるので間違いが起こらない。絶対に覚えておきたい関数の一つだ。

 RANK関数では,指定したセル範囲のなかで,数値が大きい順に自動的に順位を付けられる。まずは,順位を表示させたいセルの一つに,「=RANK(B3,$B$3:$B$7)」のように入力する。最初の「B3」は順位を付けたい数値のセル名,次の「$B$3:$B$7」は数値が入力されているセルの範囲だ(図2)。

 範囲の指定で「B3:B7」ではなく,「$B$3:$B$7」のように絶対参照にするのは,ほかのセルに数式をコピーしたとき,参照範囲がずれないようにするためだ。こうしておけば,セルの右下の角をドラグして,他のセルに数式を正しくコピーできる(図3)。なお,絶対参照については,この記事を参照されたい。

図2●RANK関数を使い,「順位を調べるセル」「数値を入力したセルの範囲」の順に入力する。後者の「数値を入力したセルの範囲」は固定なので,セルの指定を絶対参照にしておくと,他のセルに数式をコピーするときに範囲がずれない

図3●最初のセルに順位が表示される。あとはこの数式をコピーすればよい。右下の角を下方向にドラグして,他のセルにコピーすれば完了だ

※この記事はExcel 2002(Office XP)をもとに執筆しています。

■岡野 幸治 (おかの こうじ)

フリーランスライター。「日経PC21」「日経PCビギナーズ」などでパソコン関連の活用記事を中心に執筆中。