ジャンル:Windows用ドライバ 作者:Matt Wu氏
ライセンス:GPL URL:http://ext2fsd.sourceforge.net/

ext2fsdは,Linux用のハード・ディスク領域へのアクセスを可能にする,Windows用のデバイス・ドライバである。このドライバを組み込めば,WindowsアプリケーションからLinux領域内の各種ファイルを読み書きできる。

 WindowsとLinuxのデュアル・ブート環境において,どちらのOSで起動した場合でも,もう一方のOS用のハード・ディスク領域に自由にアクセスできると便利だ。

 Linuxからなら,WindowsのFATファイル・システムが読み書きできるので問題ない。最近ではNTFSファイル・システムに対しても読み書きが可能だ。一方,Windowsからは,LinuxのExt2ファイル・システムや,その拡張版であるExt3ファイル・システムに対して読み書きができず不便である。

 ext2fsdは,Ext2/Ext3ファイル・システムでフォーマットされたLinux用のパーティション(以下,Linuxパーティション)に対して,Windowsからのアクセスを可能にするデバイス・ドライバである。同様の機能を提供する著名なフリーソフトとして「Explore2fs」がある。ただし,Explore2fsは,専用のGUI画面からでないと,Linuxパーティションにアクセスができない。一方,ext2fsdはデバイス・ドライバとして実装されているため,エクスプローラをはじめとするWindowsアプリケーションを用いて,Linuxパーティションにアクセスができる。

ext2fsdのインストール

 ext2fsdは,x86系プロセッサ向けのWindows XP/2000か,AMD64やEM64Tなどの64ビット拡張プロセッサ向けのWindows XPで動作する。いずれも,ZIPで圧縮されたファイルとして配布されている。ただし,x86系プロセッサ向けのWindowsXP/2000用には,インストーラ付きの実行ファイルも配布されている。

 ここでは,2006年7月初旬時点の最新版であるバージョン0.25のインストーラ付き実行ファイル「Ext2Fsd-0.25.exe」を使ったインストール方法を紹介しよう。

 同ファイルを実行すると,ウィザード形式のインストーラが起動する。インストーラでは,インストール先,ソース・コードの導入の有無,スタート・メニューへの登録情報などを入力する。

 さらに写真1の画面で,ext2fsdのサービスを自動起動させるか,ファイルの書き込みをExt2/Ext3ファイル・システムのそれぞれに許可するか否かを設定する。写真1では,すべて有効にしている。この設定の場合,インストール後にシステムを再起動すれば,ext2fsdのサービスが自動起動する。

写真1●ext2fsdのインストーラの画面
写真1●ext2fsdのインストーラの画面
インストール時の最後の方の画面。ここでは,ext2fsdのサービスの自動起動や,書き込み許可などを指定できる。

 もしインストーラでext2fsdのサービスを自動起動するように設定しなかった場合は,「コマンド プロンプト」を起動し,次のコマンドを実行してサービスを起動する。