いよいよMicrosoft Flight Simulatorの最新作であるFlight Simulator X(FSX)日本語版が2007年1月26日に発売された。価格は9400円(税別)。2006年10月に米国で発売されたFSXは,前作Flight Simulator 2004からほぼ2年ぶりの新作で,25年の歴史を持つFlight Simulatorの最新版で,多くの改良や新機能が追加されている。

 FSXは,Windows VistaまたはWindows XP SP2で動作する。Vistaに最適化されているようだ。

 推奨動作環境は,CPUがPentium4,3.0GHz以上(最低Pentium4,1.5GHz以上),メモリーが1Gバイト以上,DVD-ROM,ビデオ・メモリーが128Mバイト以上などである。

 グラフィックス・カードはRadeon X1900/GeForce 7900レベル以上のものがあった方が望ましい。5.1チャンネルのサウンドがサポートされた。

 地表のメッシュ(terrain mesh)のサイズは最小1mが可能になり,テクスチャの解像度(terrain texture resolution)は7cmまで可能になった。このような高解像度の風景データによる風景のアドオンは200Gバイトを超えるような大容量なものになると思われる。

 収録されている民間空港は2万4000以上,軍用空港は900以上である。2万4000の民間空港の中で,1200の空港が細かく再現されている。各空港には,ジェット・ウェイ(搭乗用ゲート),燃料トラック,手荷物カートが配置され,自動的に動き回る。細かく再現されている空港には,Amsterdam Schiphol,Anchorage,Auckland,Beijing(北京),Boston,Chicago,Copenhagen,Dallas,Denver,Detroit,Frankfurt,Helsinki,Hong Kong(香港),Kill Devil Hills(Kitty Hawk),Las Vegas,London Heathrow,Los Angels,Madrid Barajas,Mexico City,Miami,Minneapolis,Narita(成田),New York JFK,Oshkosh,Oslo Gardermoen,Charles de Gaulle,Phoenix Sky Harbor,Rio,Rome Fiumicino,Salt Lake City,Seattle,Seoul,Lamber St. Louis,St. Martin(Netherlands Antilles),Stockholm,Sydney,Taipei(台北),Toronto,Vancouver,Washington DCがある。


図1●Flight Simulator X
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 付属する航空機は24種類で,そのうち16種類が新規に追加されたものである。機種は,DeHavilland DHC-2 Beaver水上機,Grumman G-21A Goose,AirCreation 582SL Ultralight,Maule M7-260C Orion(雪上機)などを含む。FS2004に比べ,機体の細部が細かく表現され,シェード付きリベット,光の反射,ガラス・金属の光沢などが美しく再現されている。Airbus A321も初めて収録された。FS2004に付属していたライト兄弟の航空機などの歴史的な航空機は削除された。