米Microsoftは2006年12月に,新しいオンライン・サービス「Windows Live Book Search」の提供を開始した。これは,「Google Book Search」の対抗サービスで,デジタル・データとしてアーカイブされたコンテンツの検索を可能にする。現在はベータ版として米国内でのみ利用可能だが,Live Book Searchには長い間絶版となっていた書籍も,コンテンツとして含まれている。

 MicrosoftのPublisher Evangelism担当DirectorであるCliff Guren氏は自身のブログで,「Windows Live Book Searchは,ライブラリ・スキャン機能を利用して,カリフォルニア大学やトロント大学,英国図書館などから,何万冊にも及ぶ版権切れの書籍を検索できるようになる」と語る。彼はこう続けている「さらに,ニューヨーク公共図書館およびAmerican Museum of Veterinary Medicineとも新しくパートナシップを締結した。書籍としてのみ存在する信頼できかつ権威あるコンテンツは,今日でも非常に多い。Windows Live Book Searchのリリースによって,これらのコンテンツが人目に触れるようになり,簡単に読めるようになるための最初の一歩を踏み出した」。

 Microsoftは著作権の切れていない書籍の「一括スキャン」は行わず,著作権のある出版物については出版社に任せると述べている。これは2006年の初めに,著作権の切れていない書籍をスキャンし,コンテンツをオンラインで利用可能にするプランを発表して出版社の怒りを買った競合相手のGoogleに対する暗黙的な中傷である。出版社や一部の作家,作家団体などは,Googleのこの問題のあるプランに対して,米国内で訴訟を起こしている。

 Live Book Searchのパブリック・ベータ版は,米国内のユーザーであれば
http://search.live.com/results.aspx?q=&scope=books」,というURLからアクセスできる。(訳注:日本のユーザーでも,上記のURLに「&mkt=en-us」という文字列を追加して,
http://search.live.com/results.aspx?q=&scope=books&mkt=en-us」というURLにアクセスすれば,Live Book Search(英語版)を利用できる。