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加速するグローバル化時代の
ITパートナーとして

阿部康行氏
住商情報システム株式会社
代表取締役社長

2007/01/31

グローバル化の急速な進展で、企業のIT武装もグローバルベースのものが不可欠になってきた。そこに強みを持つのが住商情報システムだ。住友商事グループのグローバルなビジネス展開をIT面で支援してきた実績を生かせるからだ。その関係から欧米、中国・東南アジアなどをカバーするグローバル・ネットワークを構築した同社の、グローバル化時代のITパートナーとしての具体的な取り組みを紹介する。

業務系、ERP系、プラットフォーム
3つのソリューション体系

阿部康行氏

 住商情報システムは、「業務系ソリューション」「ERP系ソリューション」「プラットフォームソリューション」の3つのソリューション体系を整備している。同社の阿部康行社長はそのサービス内容を次のように説明する。

 「業務系ソリューション」は、流通・サービス業などの業務ノウハウと経験をベースとした各種ビジネスアプリケーション開発、製造業向けのCAD(コンピュータによる設計)システムなどのツール販売・保守サポートやIT支援サービス、そして銀行・証券・生保・損保業界向けのソリューションなどである。自社開発のERP(統合基幹業務システム)パッケージ「ProActive」と、海外ERPの代表的商品であるSAP、Oracleなどを中心に事業展開するのが「ERP系ソリューション」だ。

 ITインフラの設計から構築・運用および保守まで、総合的なSIサービスを展開しているのが「プラットフォームソリューション」になる。具体的には各種サーバー、ストレージ関連製品をはじめ、HPC(ハイパフォーマンス・コンピューティング)分野のハード/ソフト、ネットワーク分野における各種スイッチ・ルーター、VoIP(ボイスオーバーIP)関連製品、CATV向け各種装置、さらにセキュリティ分野において分析・診断・対策の各種サービスを提供する。

住友商事グループの総合力を駆使
グローバル・ネットワーク

 「近年、顕著になっているのがビジネスのグローバル化です。中国など海外に設立する現地法人は加速的に増え、ビジネスも活発化しています。しかし、そのITインフラ整備に多くの企業が課題を抱えています」。阿部社長はこう指摘するとともに、グローバル化で解決すべき大きな課題を3つ挙げた。

 1つ目がローカル事情への対応である。地域によって商習慣は異なるし、会計制度も異なり、当然それぞれに対応しなければならない。2つ目がグローバルベースのガバナンス強化だ。1つ目の課題とは相反する内容だが、各国バラバラなままにしておいては統一できない。そのバランスが求められる。そして、3つ目が投資コスト対効果の追求になる。

 こうした課題を解決するのが、住商情報システムのグローバル・ネットワークと住友商事グループの総合力を生かしたサービスである。

 住商情報システムは、米国と欧州に現地法人をそれぞれ設立し、日米欧の3極を結ぶ強固なネットワークを確立している。2004年に中国・上海に駐在員事務所を開設し、顧客企業の欧米、中国・東南アジアなどでの事業展開もグローバル・ネットワークで支援できる体制を整えた。加えて、住友商事グループが持つ海外69カ国、123地域の拠点を活用することで、企業のグローバルビジネスを支援する。

ITサービスのグローバル展開と
グローバルテクノロジーの開拓

 同社のグローバル支援を特徴付ける具体策の1つに「netXDC」()がある。複数のデータセンターを高速光ネットワークで接続し、論理的に1つのセンターとして機能させるワンストップ型データセンターである。「海外拠点ネットワークを集中管理できるし、バックアップセンターとしてディザスタリカバリにも対応しています」(阿部社長)。

図●netXDCによるグローバルオペレーション支援
図●netXDCによるグローバルオペレーション支援
複数のnetXデータセンターを高速光ネットワークで接続し、論理的に1つのセンターとして機能する
[画像のクリックで拡大表示]

 住商情報システムはグローバルテクノロジーの開拓も積極的に行っている。阿部社長は代表的なものを4つ紹介する。

 1つは、オープンソース・ソフトのERPソリューション「Compiere」。ほぼノンプログラミングでアドオン開発が可能なので、開発工数を大幅に削減できる。欧米を中心に240社に導入実績のある「Compiere」を基幹系ソリューションのラインアップに取り込んだことで、大企業にはSAPやOracle、大企業・中堅企業にはP r o A c t i v e、中小企業にCompiereと、大企業から中小企業までをカバーできるようになった。

 リッチクライアント開発言語「Curl」の知的財産権も取得している。「Curl」は米MIT(マサチューセッツ工科大学)の研究者が開発したWebアプリケーション記述言語で、レスポンスの飛躍的な向上と開発負荷・保守負荷の軽減を期待できるのが特徴。住商情報システムは、Ajaxの次に来る先端技術として注目し拡販に力を入れており、すでに200社を超える導入実績がある。

 オープンソース・ソフトはまだある。世界中で最も利用実績のあるデータベースである「MySQL」の活用だ。住商情報システムはMySQL PlatinumPartnerとなり、MySQLに関するサポートサービスとプロフェッショナルサービスを提供している。さらに、仮想化技術の本命として注目されているオープンソース「Xen」の検証も進めている。サーバーコンソリデーションの実現を支援し、サーバー台数増加の抑制と運用を含めたコスト削減を可能となる。グループ会社であるVA・リナックス・システムズ・ジャパンが「Xen」の開発コミュニティに参加し、機能強化などを展開しているところだ。

 グローバル戦略の一環からオフショア開発も推進する。2007年1月に中国・大連に現地法人を設立する予定だ。「欧米、アジアにおけるIT基盤構築ビジネスを推進するとともに、海外ローカル企業へのITサービスの提供、複数国における開発拠点の設立、グローバル人材の育成と確保を強化し、日本企業のグローバルビジネスをIT面で支援するリーディングカンパニーを目指します」と、阿部社長は語った。

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