概要  
LANインタフェースの各種情報を表示したり,動作の設定をしたりするためのコマンド。情報を表示する際には-aや-sといったオプションを使う。設定をする際にはLANインタフェース名に続いてオプションを指定する構文となる。なお,-vオプションはデバッグ・オプションとして受け付けられエラーとならないが,実際には挙動は何も変わらない。

 構文  
ifconfig [-a | LANインタフェース名]
または
ifconfig -s [-a | LANインタフェース名]
または
ifconfig {-V | -version | --version }
または
ifconfig {-? | -h | -help | --help }
または
ifconfig LANインタフェース名 [[アドレス・ファミリ] アドレス] [add IPv6アドレス[/<プレフィックス長>]] [del IPv6アドレス[/<プレフィックス長>]] [[-]broadcast [アドレス]] [[-]pointopoint [アドレス]] [netmask ネットマスク] [dstaddr アドレス] [tunnel アドレス] [outfill タイマー時間] [keepalive タイマー時間] [hw メディア・タイプ ハードウエア・アドレス] [metric メトリック値] [mtu MTU値] [[-]trailers] [[-]arp] [[-]allmulti] [[-]multicast] [[-]promisc] [mem_start メモリー・アドレス] [io_addr I/Oアドレス] [irq IRQ値] [media メディア・タイプ] [txqueuelen キュー・サイズ] [[-]dynamic] [up] [down]

 利用環境  
Red Hat Enterprise Linux ○ (net-tools 1.60にて確認)

 設定を確認する場合のコマンド・オプション 
(なし)または[-a | LANインタフェース名]装着しているLANインタフェースの設定情報や状態情報および統計情報を表示する。オプションを特に指定しなかった場合は,現在UP状態のLANインタフェースの情報を表示する。-aオプションを指定した際には休止中ものも含めすべてのLANインタフェースの情報を表示する。LANインタフェース名を指定した際には,指定したLANインタフェースの情報を表示する。
-s [-a | LANインタフェース名]LANインタフェースの統計情報を表示する。-sオプションだけを指定すると,現在UP状態のLANインタフェースの統計情報を表示する。-aオプションを一緒に指定した際には休止中ものも含めすべてのLANインタフェースの統計情報を表示する。LANインタフェース名を指定した際には,指定したLANインタフェースの統計情報を表示する。
{-V | -version | --version }ifconfigコマンドのバージョン情報を表示する。
{-? | -h | -help | --help }ifconfigコマンドの使用方法を表示する。

 設定・変更する場合のコマンド・オプション 
[[アドレス・ファミリ] アドレス]LANインタフェースにアドレス・ファミリで指定した形式のアドレスを設定する。アドレス・ファミリの指定を省略した場合には,IPv4を意味するinetが指定されたものとして扱われる。
[add IPv6アドレス[/プレフィックス長]]指定したIPv6アドレスをLANインタフェースに追加する。
[del IPv6アドレス[/プレフィックス長]]指定したIPv6アドレスをLANインタフェースから削除する。
[[-]broadcast [アドレス]]ブロードキャスト・アドレスとして指定したアドレスをLANインタフェースに設定/解除する。
[[-]pointopoint [アドレス]]ポイント間接続を有効/無効にする。アドレスとしては相手ホストのアドレスを設定する。
[netmask ネットマスク]ネットマスクを設定する。ネットマスクの指定を省略した場合には,LANインタフェースに設定されているIPアドレスのクラスに応じたネットマスクが設定される。
[dstaddr アドレス]pointopointオプションと同様にポイント間接続の有効/無効を設定する。アドレスとしては相手ホストのアドレスを設定する。
[tunnel アドレス]IPv6 over IPv4トンネルを作成する。アドレスとしては,トンネルを開設する相手ホストのアドレスを設定する。
[outfill タイマー時間]outfillタイマーを設定する。
[keepalive タイマー時間]keepaliveタイマーを設定する。
[hw メディア・タイプ ハードウエア・アドレス]LANインタフェースが使うハードウエア・アドレス(MACアドレス)を設定する。
[metric メトリック値]LANインタフェースのメトリック値を設定する。
[mtu MTU値]LANインタフェースのMTU値を設定する。
[[-]trailers]イーサネット・フレームのトレーラの使用を設定する。
[[-]arp]arpの問い合わせ応えるかどうかを設定する。
[[-]allmulti]オール・マルチキャスト・モードの有効/無効を設定する。有効にした場合,すべてのマルチキャスト・パケットがこのインタフェースで受信される。
[[-]multicast]マルチキャスト・フラグの有効/無効を設定する。
[[-]promisc]プロミスキャス・モードの有効/無効を設定する。
[mem_start メモリー・アドレス]LANインタフェースが利用する共有メモリーの開始アドレスを設定する。
[io_addr I/Oアドレス]LANインタフェースのI/Oアドレスを設定する。
[irq IRQ値]LANインタフェースのIRQを設定する。
[media メディア・タイプ]LANインタフェースで利用するメディア(物理ポートや媒体のタイプ)を設定する。
[txqueuelen キュー・サイズ]送信キューのサイズを指定する。
[[-]dynamic]ダイナミック・フラグの有効/無効を設定する。
[up]LANインタフェースを起動する。
[down]LANインタフェースを停止する。

 使用例1:LANインタフェースの設定情報や統計情報を表示する(クリックで詳細表示)  
ifconfig LANインタフェース名

 使用例2:LANインタフェースのIPアドレスを設定する (クリックで詳細表示)  
ifconfig LANインタフェース名 IPアドレス

 使用例3:LANインタフェースのMACアドレスを設定する(クリックで詳細表示)  
ifconfig LANインタフェース名 hw ether MACアドレス